忍者ブログ

断片的、あまりに断片的な

Home > ブログ > Food > 女おひとり様の外食

女おひとり様の外食

小腹が空いたある日入ったのが、無添加スープ専門店スープ・ストック・トーキョー。「緑の野菜と岩塩のスープ」を注文、500円くらいだったか。急いでいたのでズルズルと飲み込む。総原材料は、玉葱、キャベツ、ズッキーニ、ブロッコリー、赤ピーマン、インゲン豆、グリンピース、にんにく、押し麦、オリーブオイル、岩塩、昆布、葱油、澱粉、大麦若葉、香辛料、万能葱なり。
新宿ルミネの「だし茶漬け えん」で、ゼミに行く前に食事。昼食はお茶漬けなんかじゃあ足りないし、アルコール無しの夜ご飯は外じゃしたくないし。「昼食べ損ねたけど、この時間にがっちり食べるのはどうかなぁ・・・」と思っていたので、まさに絶妙なタイミング。頼んだのは「焼き鮭といくらの親子だし茶漬け」セット、750円成。冷奴とふろふき大根、漬物付き。高い、と思われるかもしれないが、これがなかなか量多め、しっかり満腹になる。だし汁がぬるいのが難(好みの問題だが)。
初台オペラシティ横にある立ち食いそば/うどん屋「加賀」さんのわかめうどん、400円前後。麺が見えないほどのわかめ、薬味のネギは入れ放題。ここの名物は、注文を受けてから揚げられるかきあげが入った「かきあげうどん/そば」で、調べてみると「東京立ち食いうどん界の最高峰!?」「日本一の立ち食いうどん」と評しているブログもあった(もちろんネガティヴな評価も有)。一度食したことがあるが、とても美味しいのだけれど、何しろすごいボリュームで、油が少し胃に・・・。油物大好きな方にはお薦めである。

さてさて、これら3店は1人で食事を済ますのにもってこいの店であるといえる。とりわけ、「スープストック」や「出し茶漬けえん」は、立地場所も含め「女性でも気軽に1人で食事が出来る」ような店づくりになっている。1人で(なくともいいのだが)チャチャチャと手早く食事を済ますための飲食店は、男のカルチャーであった(男は外、女は内にの時代から)。現在では、男と同じように多くの女が社会に出て忙しく働いているわけで、女1人で食事を済ませなければならない状況は多々ある。だがしかし、ラーメン屋、牛丼屋、定食屋、立ち食いソバ屋など手軽な飲食店は、女1人が気軽に利用する状況にはなっておらず、まだまだ「男の領域」といった感がある。というよりも、「女が1人で食事をする」という行為に、女自身もまた、(ということはつまり社会も)まだまだ抵抗感があるのだ。

食事をすること、つまり食欲を満たすこと、欲望を1人で解消させること・・・マスターベーションである。少女マンガ界の女王一条ゆかりの『正しい恋愛のススメ』の中で、ある女性は言う。「食欲って性欲とすごく似てると思わない?」。そもそも、性の道徳と食卓の道徳との結びつきは、古代ギリシャの時代から指摘されていることである。
「食事と飲食と・・・『愛の臥床』・・・この三つの形式の快楽に彼(アリストテレス)は同じ型の危険、つまり必要の程度を超える過度という危険を認める。しかもそれらに生理学上の共通原理さえ見つけ出す。というのは、それぞれのうちに接触と触角の快楽を認めるからである」(フーコー「快楽の活用」)

中学生のとき友人と食事をしながら、1人で食事をする女性を見て、「1人で食事をするなんてどういう気なんだろう」と私はいったのだ。友人の答え「でも、どうしようもない時ってあるよ」。

男性は公の場で欲望を露わに、そして解消してきた。車中での化粧がどうのこうのと叩かれた時期があったが、あんたら公の場でどうどうとスポーツ誌、週刊誌広げて回りの視線省みず、勝手に欲望する姿さらしてきたんじゃ、と言いたくなる。どうどうと舐めるようにグラビア写真見る姿、また前のページに戻ってじっくり肢体を眺める姿は、われわれを無視した態度、われわれを「世間」の範疇に含めていない態度と言い得ますよ。「羞恥心はどこへ消えた?」(菅原健介)というより、羞恥心なんてあったんかいな。男性ヌード写真を車中で見ている女はほとんどいない(そもそも男のヌードに欲望するか、っていうこともあるのだけど)。女たちの欲望はまだまだ見られたくない、見せるべきではないという感覚がある(大食い同様)。

そんななか、女が1人で食事が出来る、食事をしたい、と思うような店づくりがいろいろとなされている。以前、あるカフェの開店のお手伝いをしたのだが、そこでコンセプトとしてあがってきたのも、「女性が1人で気兼ねなくお酒飲みながら食事が出来る店」であった。立ち食いそば屋のように、チャッチャカ食事をする必要もなく、ちょっとゆったりできるのも特徴。じっくりゆっくり・・・。手早く食事を済ませないんですよ。食事後、ダラダラくっちゃべるのですよ。


PR