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断片的、あまりに断片的な

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有馬記念―中山競馬場【後編】

【前編からのつづき・・・】

 有馬記念は野球のオールスター戦のようなもので、その出場馬は人気投票等で決定される。今年、牝馬では唯一出場権を獲得したスイープトウショウが、「イヤンイヤン」とぐずってなかなかゲートに入ろうとしないハプニング。かなりのきまぐれ屋さんで、毎度おなじみの光景らしい。携帯電話のテレビでその様子を見ていたのだが、コメンテーターの方も「またやってますね、スイープ」と、淡々とコメント。すでにスタンバってた牡馬たちは「また女のヒステリーがはじまったなぁ・・・」などと思っていたのだろうか。数十人がかりでやっとどうにかゲートにおさめる。なかなか愛すべき馬さんだ。

445ccfc8.jpg テレビで見た方もいると思われるのでレース展開は詳しく書かないが、優勝したディープインパクトは、最初は後方につけて最後の直線でキレイに抜かしていくという、いわば一番魅せる勝ち方をした。あまりにも出来すぎなレース展開だったので、「出来レースだ!」という声もあがっている。まぁ出来たレースに対してそのような声があがるのは世の常だという感もあるが、もしそれが本当だとしても、そんなことは今回の有馬記念に限らず、GⅡやGⅢのような小さな試合でも行われているのかもしれない。ハデな試合こそ批判はしやすいが、問題はわれわれが普段気にもとめない地味な部分にあるのではないか。人の目が向いていない、どの馬が勝とうが勝つまいが誰も気にすることのないようなレースに。
 
cd2199c9.jpg 競馬の歴史は古代ローマ帝国にはじまり、16世紀のイギリスで現代のようなルールが整えられて近代競馬がはじまったとされている。競馬の歴史については何も知らないが、その長い歴史のなかでも、名誉や栄光、金に対するあくなき欲望がうずまき、神聖なる競技場の裏ではドロドロした取引が行われていたであろうことは、想像にかたくない。それが良いか悪いかは別として、そのような裏も競馬(というか賭け事)の一部のような気さえする。「馬同士の熱き戦い」という正の側面と、賭け事であるがゆえにどうしても内包せざるをえない負の部分(それは出来レースや八百長だけでなく、財産をすっからかんにしてしまうとか、友人の大勝をはぎしりしながらうらやむとか・・・)、その二つがあいまって競馬の魅力になっているように思う。
 甲子園をわかせた「ハンカチ王子」よろしく、ディープインパクトもメディアにあおりにあおられて、日本中誰もがその存在を知っているほどの大スターにしたてあげられた。まぁ、スターを作りあげて金儲けをしようとするのも競馬にはじまったことではない。
 逆に、不謹慎ながら言ってしまおう。出来試合やきたないメディア戦略にうって出るくらいのことは出来ないものか、ジャイアンツ。いくつもメディア持ってるでしょう、権力あるんでしょう、おろおろおたおた人気の低迷を嘆いてばっかいないでさ。まぁ人気が低迷しようが私には全く関係ないのだが。

 私の賭けの結果は・・・全敗。少しいわせてもらうなら、3連複がおしかった!!4-1と来て、3着が3か5で審議中。4-1-3を買っていたので、これはもう取った気になっていたのだが・・・。結局、ハナの差で5が3着だったのでした・・・。「もっとハナが長ければよかったね」と言われたが、そういう問題か?(ちなみにあばれ嬢スイープトウショウは10着でした)
 連れは馬単(1、2着的中、オッズ12倍)を取ったので、その日は某老舗ビアホールであぶく銭を消費。隣の30代のカップルの男性の方が、店員さんに有馬記念の結果を尋ねていた。「えっと・・・4、1であとは・・・たしか・・・」と煮え切らない店員の返事、すかさずヨークは「4-1-5です!」と図々しく話しに割り込み、やたら競馬に詳しいその男性を交えてしばし競馬のお話。彼女のほうは思いっきりあきれていたが・・・。

 いろいろ競馬の話を書いたけれど、有馬記念となると出動する単なるミーハー野郎で、普段から競馬を楽しんでいるわけではありません。だけれど、クリスマスイヴに競馬に行ったことに対して、会社のオッサンから「下品」と言われたときは俄然競馬擁護派となるわけで。上流社会の遊びだったんじゃボケ~とか、あなたキリスト教徒なんですか、などとは言わなかったが「上品なクリスマスってなんですか?」と聞いてみた。すると「幸せってなんだかわかるかい?」にはじまって、ズレにズレまくった抽象的なお話を聞かされた。結局「上品なクリスマス」が何かはわかりませんでした。

 寺山修司の競馬に関するエッセイを紐解いてみようかな、と思った2006年の年末。

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