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断片的、あまりに断片的な

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別れの季節

今日、大学院のゼミの先輩だったHさんのお別れ会があった。この時期の別れといえば卒業だが、そんな単純な「お別れ」ではない。Hさんは、40年あまり住んでいた東京を離れ、故郷である熊本は天草に帰るのだ。40年というと「?」と思う方もいるかもしれないが、Hさんは現在64歳、社会人大学院生だった人である(博士単位取得退学)。某有名医大の婦長を経て、看護学校の教務責任者をなさっていたエライお方なのだ。とはいえ私は、Hさんが看護師であるということは知っていたが、そんなお偉いさんであるとは今の今まで知らなかった。つまりは、そんなことは感じさせずに気さくに付き合ってくれる方だったわけだ。

初めて会ったのは、5,6年前の私のゼミ歓迎会である。挨拶もそこそこにしゃべるしゃべる、飲む飲む、吸う吸う(ちょっとおおげさか・・・。「しゃべる」はホントだけど)。入学したてで緊張していた私は、心の中でボーゼンとしていたのを思い出す。何年か前には新宿のケチャ祭り(芸能山城組)に、他のゼミ生含め3人で行ったこともある。お酒が大好きだったHさん、ケチャ祭りが終わっても場所を変えて飲み明かした。しきりと「オバさん学生とお付き合いしてくれてありがとう」と仰っていたが、お付き合いしたくなる人柄でなければ誘わない。

お別れ会は、そんなHさんの人柄の良さを証明するかのごとく、100名近い人々が集まった。職場の人、教え子、大学院関係者、趣味の仲間などなどで、河口湖に住む出不精のわれらの師まで池袋の会場に引きずり出したのだからすごい。なかなかひょうきんな名司会っぷりを見せていたオジサンは、マンションの隣人だという。

プロのコーラストリオが登場したり、料理も美味しくもちろん飲み放題、抽選会ありと、お別れ会にしてはかなり豪勢だったが、Hさんによれば「結婚式もしていないナイナイづくめの私」が一度だけ開く大々的なパーティだという。独身なのは知っていたので、「あぁなるほどね・・・」などと思っていたが、会では婚約者との死別という経験をなさっていたことが話され(元婚約者の母も会に来ていた)、常に笑顔だったHさんを想うのだった。

一人ひとりにおみやげ、そして手紙。フィナーレでは涙するHさん、なんとなくこちらもウルウルしていたのはナイショ。

Hさんの未完の博士論文のテーマは「闘病記における言説」。お忙しいだろうが、天草に帰ってもゆっくりと研究を続けて欲しい。
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