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断片的、あまりに断片的な

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犬童一心『メゾン・ド・ヒミコ』

7fa3d08a.jpg"メゾン・ド・ヒミコ"
監督:犬童一心
出演:オダギリジョー、柴崎コウ、田中泯
音楽:細野晴臣
2005年日本

 母親とサオリ(柴崎)を見捨てて家を出て行ったゲイの父親ヒミコ(田中)、その父親の恋人春彦(オダギリ)、その3人をとりまくゲイ老人ホームの人びと・・・。父親はもちろん、その恋人にも、「ゲイ」という存在にも嫌悪感しか抱けなかったサオリだったが、老人ホームの手伝いをしていくうちに、その関係性が徐々に変化していくという話。



 舞台はとある地方の街(老人ホーム"メゾン・ド・ヒミコ"(の外観?)は、静岡は御前崎にあるカフェを使用したそう。混んでるらしいよ、やっぱり・・・)。その街にあるディスコにみんなで繰り出すというシーンがある。
 ディスコといってもやはりそこは地方色に溢れていて、赤いビロードっぽいカーテンが下がったステージ(公民館のような)、そこでレコードを回すDJ。また、老人ホーム住人のある一人が以前の勤め先の同僚にばったり再会し、ゲイゲイとからかわれて喧嘩になるシーンがある。そのような「偶然」は物語にはよくある話だが、ディスコがこの街にとっての数少ない娯楽施設の一つだということも読み取れる(だから最初は行くのをこばむ)。
 そのディスコでは、みんなで手をつなぎ横一列になり、同じステップを踏んで踊るというシーンがある(とても違和感のあるシーンなのだが)。80年代前後のディスコの大型化に伴って流行したこのダンスは、ソウルやディスコミュージックのレコードのイラストを多く手がけていた江守藹氏によれば、「個性よりも皆と同じが大好きな日本人の性格にピッタリ合った・・・ステップダンスで・・・ディスコ史の中で一番明確に東京スタイル(日本スタイル)を語れるディスコ風景」であったという。ディスコでフォークダンス、といったところか。

 ヒミコを演じた田中泯氏は舞踊家であるが、彼が踊る姿はありません(ディスコダンスを踊るのを見てみたい気もするが)。ゲイを演じたわけだが、粉川哲夫氏は田中氏のその演技から「全くゲイ性を感じない」と述べている。
 「わたしの偏見か、丹波哲郎は単純ヘテロの典型的なイメージだが、今回の田中は、まさに憮然とした『丹波哲郎』そっくりなのだ。声まで似ている。あらためて思ったが、田中泯は、男のなかの男だ。彼には、ポリセクシュアリティはない。ちなみに、舞踏家で言えば、大野一雄も吉本大輔も徳田ガンも、その身体はみな『男』をこえている」

 サオリと春彦は徐々に惹かれあっていくが、ゲイの春彦はサオリの身体に欲望しない。2人の間に1つの身体が導入される。ヘテロの男性の身体が。

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