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断片的、あまりに断片的な

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大津幸四郎「大野一雄 ひとりごとのように」

a9c82e94.jpg 何ヶ月か前に、大津幸四郎監督のドキュメンタリー映画「大野一雄 ひとりごとのように」を見た。おそらくこれが最後の舞台であると考えられる、大野95歳で踊った「花」公演(2001年)、公演に至るまでの過程、その後、が描かれる。
 大野は2000年に腰を痛めて歩行困難に陥ったため、「花」での公演は、椅子に座っての「手」の踊り。
 ここで人は何を見たのか。大野の絶頂期の踊りを見たものであれば、「花」での踊りはなんとも物足りないものと感じたのが正直なところだと思う。
 それは95歳になって身体の自由が利かなくとも踊る、その大野の身体だったんだろうと思う、踊りではなくて。公演はじまったとたんに涙ぐむ人、大野の身体(が今動いている)という奇跡に涙する。だがそれはすなわち、大野はそれほどまでの身体(物理的にもイメージ的にも)を作り上げてきたというわけだ。
 ただ、歩行も言語も不自由な高齢者であるからといって、老人=幼児のように扱われているように感じられるところがあり、それは舞踏家としての大野に失礼なのではと思ってしまった。「花」公演での誕生日の祝い、バースデーケーキとか。全盛期の舞台ではそんな俗っぽいこと恐れ多くてできなかったはずだ。「ハイ、ロウソクの火吹き消しましょうねーカズオちゃーん」。実際は言ってないけれど、そんな声が聞こえてくるのである。

5dfdcae3.jpg大野一雄 ひとりごとのように
監督:大津幸四郎
出演:大野一雄、大野慶人
2005年日本











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