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断片的、あまりに断片的な

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マーク・アクバー、ジェニファー・アボット『ザ・コーポレーション』

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    ”THE CORPORATION”
    監督:マーク・アクバー、ジェニファー・アボット
    出演:マイケル・ムーア、ノーム・チョムスキー、
                 ナオミ・クライン他
         2004年カナダ








  『ザ・コーポレーション』というドキュメンタリー映画を観た。原作は、ジョエル・ベイカンの「ザ・コーポレーション:わたしたちの社会は「企業」に支配されている」(早川書房)。

 汚染問題、低賃金労働問題、動物実験など様々な問題を撒き散らして平然としている「企業」。そんな、法の下で「人間」(法人)とみなされる企業を「人格障害者(サイコパス)」と診断、彼らの症候を分析するといった内容である。
 マイケル・ムーア、でしゃばり(イヤ、いい意味で・・・)チョムスキー、ナオミ・クライン、大企業のCEO、「9.11のときは儲かったね、戦争万歳だよ」と語るブローカーなど、総勢40人ほどのコメントで構成されている。
 ディスカバリー・チャンネルの番組を彷彿とさせるような作りで、内容的にもそんなにつっこんだものではないものの、「わかっていたけど・・・」と思っていた様々な社会問題を改めて考えさせてくれる映画である。

 作中で、179ドルで売られるジャケットを制作した労働者に支払われる賃金は70数セントという話が出てくる。次の日、私は100円ショップで買ったブルーの迷彩の帽子をかぶって出かけた。労働賃金は3円くらいだろうか・・・・。

 ホームレスの自立を応援する雑誌「ビッグイシュー」(200円)を買う。イギリスが母体のこの雑誌、日本では2003年から販売しており、最近では、おじさんたちが雑誌を掲げ、大声を張り上げながら街頭で販売しているのを良く見かけるようになった。

 システムとしては、はじめに10冊もらえ、それを売ったお金2000円を元金として、次回からは一冊90円で買取る。110円が利益となるわけだ。なんでも、月に1,200
冊売り上げるカリスマ販売員もいたようだ。
 「お茶の水博士」の通称を持つその販売員(
55)は、販売数を増やすために、綿密な分析を行った。「ビッグイシューのお客さんは、知的好奇心から買ってくれる20代の人と、販売員を支援する気持ちからかってくれる50代、60代の人に大きく分かれます。知的好奇心から買う人は雑誌の内容で選ぶわけだから、僕の努力ではどうしようもない。残る支援の気持ちから買ってくれるお客さんを増やすには、どうすればいいか。懸命に考えた結果、販売員である僕自身に付加価値をつけるしかないと思ったんです」。

 そうして彼は、自作の川柳や図書館で調べたネタなどで構成されたミニ新聞『いやし系路上新聞おまけ』を作り、コンビニでコピーして雑誌に折り込んでいたというのだから頭が下がる。毎号毎号そのミニ新聞を楽しみにしている読者や、自作の川柳を投稿するお客さんも出てきたという。そんな販売生活を経て、現在は都内で契約社員として事務の補佐をしているそうだ。しかし、この「お茶の水博士」のように、積極的に販売活動出来、生活を立て直すことが出来る人はほんのわずかだろう。
 私は新宿の西口で買ったのだが、買ったとき50代半ばのおじさんから「こころからありがとうございます!!」といわれた。ナイーブすぎる言い方かもしれないが、マニュアル的ではない「ありがとう」をいわれた感覚。そりゃそうだろう、一冊一冊の売り上げがストレートに自分の利益になるのだから。私はといえば、二日酔いでだらけてようが、スーパーサイヤ人になってガンガンやろうが同じ。改めてマルクスの労働論を想う。


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