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断片的、あまりに断片的な

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読書会 vol.31 ボルヘス『砂の本』

「ある日、ひとりの男がわたしの家を訪れた。聖書売りだという男はわたしに一冊の本を差し出す。ひとたびページを開けば同じページに戻ることは二度とない、本からページが湧き出しているかのような、それは無限の本だった……」

しれっと2月はお休みしてしまいまして、2ヶ月ぶりの読書会。アルゼンチン出身のホルへ・ルイス・ボルヘスの短編集『砂の本』(集英社文庫)を読みます。表題作の「砂の本」だけでなく、この短編集、というかボルヘスの作品には、「本」についてのさまざまな小説があります(「バベルの図書館」が有名ですね)。山口県のtsutaya図書館の変なニュースもありましたが、今改めて「本」について、あるいは本を読むことについても考えてみたいと思います。

それは何も「目で」読むことだけではないかもしれない。
というのは、ボルヘスは徐々に視力を失っていった作家です。しかも66歳になる1955年に、アルゼンチン国立図書館の館長に就任したけれど、本を読めなくなる。「自分はこれによって80万冊の書物を与えられたが、同時に暗闇をも与えられた」。

ボルヘスが、本について論や思考を深めていくのは目が見えなくなってからで、「砂の本」も失明してから書かれた作品です。「天国とは図書館のようなもの」と考え、そして失明したボルヘスが書く、無限の本とは何か。
前回も、あるひとりの女を覗くすべての人間が失明する小説でした。そこでの闇は白と表現されていましたが、ボルヘスもこういったそうです。「盲人の世界は人々が想像するような夜ではなく、霧のたちこめる世界で、この霧の中で眠らなければならないほどの苦痛はない、できるなら闇にもたれかかって、闇に支えられて眠りたい」

注!今回は少し早めの17時からを予定しています。場所はアルゼンチンタンゴが流れる老舗喫茶店ミロンガ・ヌオーバ。

※写真は「ため息がでるほど美しい世界の図書館20選」(Sworld)より。
http://sworldnews.com/world-beautiful-libraries-20/
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【とりたてで意味のない読書会 vol.31】
◆日時:3/25(土)17:00~
◆場所:ミロンガ・ヌオーバ(神保町)
◆本:ホルへ・ルイス・ボルヘス『砂の本』(篠田一士訳、集英社文庫)
◆内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。
※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

とりたてで意味のない読書会FBページ  

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