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断片的、あまりに断片的な

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出会いに出かける、本

             
先日、新宿西口のブックファーストに初めて行ってきた。昨年出来たコクーンタワー内にあるこの店、地上から入ると場所がわかりづらいし、店内も妙な形になっていて迷路のようであった。行き止まりだろうと思って踵を返そうとすると、突然新たな道が開ける。導線がめちゃくちゃなので、店の構造をなかなか体で把握できず、あっちこっちにぐるぐる歩き回されていると、80年代にパルコが行った街路の導入が思い出された。目的ではなかった、あるいは興味など全くなく近づくつもりもなかったジャンルの区域に紛れ込み、ふと1冊手にとってパラパラと立ち読む。そんな実店舗ならではの偶然の楽しさを、より演出する店だった(実際、買うつもりもなかった本をいくつか購入)。

目的の本を買ってさっさと帰るというのなら、図書館のように整然と本棚が並び無駄なポップもない、ジュンク堂が良いのだろう。色気がない、だけに誘惑が少ない。

学部時代に紀伊國屋書店本店でバイトをしていたことがある。あの頃新宿には紀伊國屋ほどの大型書店は他にはなかったし、アマゾンの浸透もまだまだだったが、今では売上げはだいぶ落ちているだろう。ただ紀伊國屋は店内に劇場を持っていて、本と連動したイベントやセミナーその他演劇などを行って他店との差異化を図れるのが強みだろう。サイン会の多さもそこに含まれるだろうか?まぁ、さくらで並ばされるようなサイン会も多々あったわけだが。

青山ブックセンター(ABC)もそんな本屋の一つであったが、今はブックオフ下で4店舗のみが営業を続けている状況だ。(サブ)カルチャー、ニューアカ寄りの品揃えに力を入れていた同店の破産は、カルチャー誌「スタジオボイス」の先月の休刊を用意した。その最終号のなかで菊地成孔は「スタボイ系文化は今の若者たちにとってキャンプ(ここでは「かなり奇妙な、不自然な」くらいの意だと思う)」と言っていたが、それはしみじみ感じていたことではあったし、若者論でも指摘されること。もう、「みんながいっしょ」ですらないのではないか、と思う。ただ「ここにあるもの」だけ、という。
             
上の写真は、吉祥寺にある古本屋「さんかく」。「路地」とはいえないような狭い狭い家と家との「あいだ」を通り抜けた先に「発見」した。とにかく、岩波文庫が揃っていた。

全国の古本屋をめぐる、
古本屋ツアー・イン・ジャパンさん。眺めていると古本屋に出かけたくなる。「さんかく」も「百年」も、うちの近くにある「猫額堂」「伊呂波文庫」も、以前このブログでも書いた国立の「谷川書店」も載っている。同ブログのコメント欄で書評家の岡崎武志が「谷川書店」を勧めているが、ギョーカイでは有名なのだろうか。確かに店主のアクは強いが。

10月27日から神田古本まつり、10月31日からは神保町ブックフェスティバルだ。屋台もたくさん出るし、音楽やらお笑いやらの各種イベントもあって、本目的でなくともなかなか楽しめる。逆にいえば、本だけじゃダメってことなのかもしれないが。
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