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断片的、あまりに断片的な

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カルチュラル・スタディーズを学ぶ人のために

        
2007年の10月頃から訳し始めたのですから、約1年半かかったことになりますが、やっと!世界思想社から『カルチュラル・スタディーズを学ぶ人のために』(著:クリス・ロジェク/訳:渡辺潤・佐藤生実)がGW明けに出版になります。

カルチュラル・スタディーズはイギリス発祥の研究で、その歴史は40年以上になります。日本では90年代に紹介されましたが、私はちょうどその頃学部時代をすごし、卒論もカルチュラル・スタディーズを専門とする先生のもとで書き上げたこともあって、なじみもあり深く影響を受けた分野です。しかし、日本ではいっときの「ブーム」に終わってしまいました。「文化における政治を問う」というカルチュラル・スタディーズの視点は、近年「ダサい」ものとして捉えられているフシがありますが、それはどんな文化を考える上でも重要であり、有効であるという想いを込めながら訳しました。


【目次】
序 この本の読み方と使い方
1 文化の論点
2 カルチュラル・スタディーズを実践する
3 文化は言語のように構造化されている
4 文化に注目
5 カルチュラル・スタディーズの四つの契機
6 あなた自身の文化的状況
7 文化の歪み
8 ニート資本主義
9 ニートな出版
10 結論 文化的心像の「長い行進」
11 コラム: カルチュラル・スタディーズと日本の文化状況

著者のクリス・ロジェクはイギリス人ですので、あげられている事例もイギリスのことが多くなりますが、本書ではカルチュラル・スタディーズをより引きつけて考えていけるように、日本の文化についてのコラムを仲間たちとともに書きました。あとがきでもふれられていますが、元・お笑い芸人、社会福祉士をめざすもの、元・新聞記者、アイドル研究、博識「オタク」、ミュージシャン、高校教諭など実にユニークな書き手・研究者が揃いました。これらのコラム担当者だけでなく、共訳者であり師である渡辺研究室にはさまざまな経歴・年齢の人が集まり、大変刺激的に作業がすすめられたことを感謝します。

何より感謝は、もちろん渡辺師です・・・。かなり面倒をかけてしまいましたし、まずもってこのような機会を与えてくれたこと、ありがとうございました、です。訳は、あとがきにも書いてあるように、まず私が歩み遅く、まだかまだかと言われながら一通り訳した後で渡辺師に手を入れてもらい、そこから2人で検討作業という流れでしたが、訳者あとがきもそのような手順をふみました。あとがきの最後の一文は、まさにそんなやりとりがにじみでていて、笑ってしまいました。

それでは、
「ファニーハウスで珈琲ではなくビールを飲みながら」

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