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断片的、あまりに断片的な

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読書会 vol.33 ベケット『ゴドーを待ちながら』


次回5/27(土)の会は、アイルランド出身のフランスの劇作家サミュエル・ベケット(1906-1989)の『ゴドーを待ちながら』(1952=1956)を読みます。「世界の演劇を変えた」「不条理劇の代名詞」「アンチ・テアトル(反演劇)」ともいわれる、あまりにも有名すぎるこの戯曲、日本でも1960年以降何度も上演されている作品なので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

二人の人物が、永遠と会話を交わしながら「ゴドー」なる人物をひたすら待つ。なんでだかよくわからないけど。でもゴドーはあらわれない。

伝統的な演劇の手法を拒否し、筋書きも人物設定も、場所も時間も心理的な描写も曖昧、無意味。まるで、見ている(読んでいる)こちらも、何か「意味」がやってくるのを、待ちぼうけするかのような。でもきっとあらわれないの、かも。

今年1月の東京乾電池の「ゴドー」公演に出演した俳優の柄本時生氏いわく、「わらかないけど面白い」「わからないから面白い」。「セリフが面白くて、兄ちゃんとふたりでセリフ合わせをしていると、あまりの面白さに笑ってしまう」。んでは、読書会ではカツマタ氏と二人でセリフ読みしてみますかね。みなさまも上演にどうぞご参加ください。

※写真は、2012年にアメリカのMark Taper Forumで上演された「ゴドー」(Los Angeles Theater Reviewより)
http://www.stageandcinema.com/…/03/23/waiting-for-godot-mtf/
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【とりたてで意味のない読書会 vol.33】
◆日時:5/27(土)19:00~
◆場所:チェリー(蒲田)
◆本:サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』(安堂信也訳、白水Uブックス)
◆内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。
◆参加費:なし。それぞれの飲食代、実費です。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

とりたてで意味のない読書会FBページ  
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読書会 vol.32 スタージョン『人間以上』

32回目の読書会は、シオドア・スタージョンの『人間以上』を読みます。以下、メンバーのハードボイルド・カツマタ氏による案内文から一部抜粋。
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「悪戯好きの黒人の双生児、生意気な少女、発育不全の赤ん坊、そして言葉さえ知らぬ白痴の成年、かれらは人々から無能力者、厄介者として扱われていた。しかし、世間からはつまはじき者にされるかれらこそ、来るべき人類の鍵を握る存在---コンピューター顔負けの頭脳、テレパシー、テレキネシス、テレポーテーションなどの能力をもつ超人だったのだ!」

前回のボルヘスでは、テーマは”本”(あるいは、本=書物というメディアのネットワークにより繋がり、いずれ焼却される世界)ではありましたが、本作では、人間、それも超能力者、異能者といった”超人間”を媒介として現出してくる人間の差異性が問われています。まだ読み終わってはいないのですが、レーザービームが飛び交ったり、宇宙戦艦がどんぱちやるようなハードSF(?)とは一線を画すものであることは間違いなさそうです。

さて、スタージョンは「どんなものでも9割はガラクタ(crap)だ」(「SFの9割はガラクタだ」と発言した英文学者に対する切り返しとして)という、いわゆる「スタージョンの法則」の提唱者として有名ではありますが、一方、1950年代にはアメリカにおけるSFアンソロジーの常連として活躍した作家でもあります。

日本での認知度はそれほど高くないようなのですが、実は、かのエラリィ・クイーン名義で、ゴーストライターとして『盤面の敵』というミステリー小説を書いているという異色の経歴もあるとか。その病的、魔術的な作風もさることながら、スタージョンの存在自体もなかなかにミステリアスなのです。

その彼の作品のなかでも初期(1953年)に生み出された『人間以上』。

ここにこっそりと秘められ、息づいているであろう、われわれの認識からするとSF外の要素と思われるようなことについても突っ込んで話し合うことができればなあ、なんて考えております。どうぞ、お気軽にご参加ください。
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【とりたてで意味のない読書会 vol.32】
◆日時:4/29(土)19:00~
◆場所:文明(白楽)
◆本:シオドア・スタージョン『人間以上』(矢野徹訳、ハヤカワ文庫)

◆内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。

※「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

読書会 vol.31 @ミロンガ・ヌオーバ

前回の読書会は、ボルヘスの『砂の本』を、アルゼンチンタンゴが流れるミロンガ・ヌオーバ(神保町)で。今度アルゼンチン関連のイベントをするので、誠に勝手ながら、その準備も兼ねて選ばせていただきました。大学の授業でスティーブ・エリクソン読んで気が遠くなったことが鮮やかに蘇る、マジックリアリズムの世界。。今回は、今福龍太氏の「身体としての書物」ゼミナールもガイドにしつつ、あーだこーだ言いながらその世界の周辺をウロウロしていたのでした。
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今回の会場は、アルゼンチン出身のボルヘスにちなんで、アルゼンチンタンゴが流れる「ミロンガ・ヌオーバ」。前回の「さぼうる」から目と鼻の先にある、1953年創業の神保町の老舗喫茶の一つです。

毎回、ちょうど良い感じの喫茶店を探すのに苦労するのですが、本のあるところにカフェーあり。古本屋街として踏ん張っている神保町には、それを受けとめるだけの文化的香りを放つ喫茶店が数多くあります。前回ご紹介したように、このお店はお酒が飲めるということもあって、三島由紀夫ほか多くの文豪たちが通っていた場所。きっとここで、数多くの本のアイデアが練られ、本に対する熱い議論が繰り広げられていたことと思います。

本。

ボルヘスの『砂の本』、というかボルヘスの一連の作品は、『本』(書物)というメディアが喚起させる壮大な世界と可能性が、実に幻想的な物語として描かれています。表題作のタイトルでもある「砂の本」は、はじまりもなければ終わりもない本。最初のページを探そうとしても見つからない、終わりのページもご同様。同じページを二度と見ることはできない無限の本。「それをよくごらんなさい。もう二度と見られませんよ」。
このような無限性を持つ「砂の本」が表しているのは、本はそれ一冊で完結する世界ではなく、あらゆる物語との連続、引用から成り立っている、巨大なネットワークにおける1点でしかない、といえるかもしれません。また、二度と同じページにたどりつけないのは、たとえ同じものを再度読んだとしても同じ経験にはなりえない、という読書の一回性を指摘しているようでもあります。

研究書や研究論文は様々な書物の文字通りの引用や参照がわかりやすく明記されており、そのリンクから次々と新たな書物や思考に繋がっていく、のが研究の楽しさ・喜びであり、研究する上での基本的な姿勢であることを、改めて実感させられます。そして、そういった書物の広がりの可能性は、もちろんあらゆる書物が持っているもの。会のなかで、「やたらといろんな知識や固有名詞が羅列されている!」なんて指摘もありましたが、そうしたペダンティック性は、巨大な「本ネットワーク」への、わかりやすい「リンク」を示しているのかもしれません。
会のはじめは、ボルヘスのマジックリアリズムな幻想的表現に戸惑う方々が多かったのですが(私もそうですが!)、時間をおいてまた読んでみたり、それこそこの本から伸びるネットワークをウロウロとしていると、少しづつこの物語の輪郭みたいなものがつかめた気がするのでした。そして、そこで得た無限の本「砂の本」への感覚は、無限に本が陳列されるまた別の物語『バベルの図書館』の世界へ、私たちを軽やかにリンクさせてくれるのです。

読書会 vol.31 ボルヘス『砂の本』

「ある日、ひとりの男がわたしの家を訪れた。聖書売りだという男はわたしに一冊の本を差し出す。ひとたびページを開けば同じページに戻ることは二度とない、本からページが湧き出しているかのような、それは無限の本だった……」

しれっと2月はお休みしてしまいまして、2ヶ月ぶりの読書会。アルゼンチン出身のホルへ・ルイス・ボルヘスの短編集『砂の本』(集英社文庫)を読みます。表題作の「砂の本」だけでなく、この短編集、というかボルヘスの作品には、「本」についてのさまざまな小説があります(「バベルの図書館」が有名ですね)。山口県のtsutaya図書館の変なニュースもありましたが、今改めて「本」について、あるいは本を読むことについても考えてみたいと思います。

それは何も「目で」読むことだけではないかもしれない。
というのは、ボルヘスは徐々に視力を失っていった作家です。しかも66歳になる1955年に、アルゼンチン国立図書館の館長に就任したけれど、本を読めなくなる。「自分はこれによって80万冊の書物を与えられたが、同時に暗闇をも与えられた」。

ボルヘスが、本について論や思考を深めていくのは目が見えなくなってからで、「砂の本」も失明してから書かれた作品です。「天国とは図書館のようなもの」と考え、そして失明したボルヘスが書く、無限の本とは何か。
前回も、あるひとりの女を覗くすべての人間が失明する小説でした。そこでの闇は白と表現されていましたが、ボルヘスもこういったそうです。「盲人の世界は人々が想像するような夜ではなく、霧のたちこめる世界で、この霧の中で眠らなければならないほどの苦痛はない、できるなら闇にもたれかかって、闇に支えられて眠りたい」

注!今回は少し早めの17時からを予定しています。場所はアルゼンチンタンゴが流れる老舗喫茶店ミロンガ・ヌオーバ。

※写真は「ため息がでるほど美しい世界の図書館20選」(Sworld)より。
http://sworldnews.com/world-beautiful-libraries-20/
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【とりたてで意味のない読書会 vol.31】
◆日時:3/25(土)17:00~
◆場所:ミロンガ・ヌオーバ(神保町)
◆本:ホルへ・ルイス・ボルヘス『砂の本』(篠田一士訳、集英社文庫)
◆内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。
※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

とりたてで意味のない読書会FBページ  

『〈オトコの育児〉の社会学』

けっこう前に、龍谷大学の工藤センセーからご恵投いただいておりました、『〈オトコの育児〉の社会学:家族をめぐる喜びととまどい 』(ミネルヴァ書房)。

この本を出すといったときの二つの反応、「男が育児について書くと本になるのね、ふん」という(おもに女性研究者からの)皮肉、そして「流行りのイクメン本ですか~!売れそうですねぇ!」という能天気な(?)主として男性研究者からの声、その二つの反応が、「オトコの育児」の現状を表しているのではないかという認識からはじまる本書。12人のオトコたちが、自身の育児経験で感じたモヤモヤを、社会学的に分析してます。この手のテーマでは避けられないジェンダーあるいはセクシュアリティ系の議論はあえて?それほど深入りしていない印象ですが、「男」ではなく「オトコ」としているのがポイントなのかも。

もっとも興味深かったのは、しばしば周りでも話題にあがる、公共空間におけるベビーカー問題(アグネス論争に、というべきか)に端を発する、公/私領域という境界の問題。大前提として電車が通勤者のもの(公=しごと)になりすぎているんだよなぁ、日本は、と平日の昼間の空いていて実にのんびりとした電車に揺られながら本書をめくる私でした。

前回工藤センセーのうちに遊びにいったのは、ちょうど息子さんが生まれたばかりの頃で、息子についてあれこれまとめた冊子を嬉しそうに見せてもらったことが思い出されます。工藤センセーのパートナーは、私も何度もお世話になっている編集者さんで、さすがにバッチリの構成力で仕上げられた冊子でしたが、そのぶ厚さに、ずっしりとした重さに、しばし無言になったわたし。。。次回はもっといろいろとお話しできそうな気がします。たぶん。

読書会 vol.23 梅雨時のブックスドラフト会議(第2回ドラフト会議)

今月の「とりたてで意味のない読書会」は、昨年末に第1回目を行いました本の交換会「ブックスドラフト会議」。好評につき半年に1度のペースで行うことにしまして、早くも今月25日(土)に第2回目を行います。

ルールはいたって簡単。読まなくなった本、失敗した本、間違って買っちゃった本、思い入れがありすぎて持っているのがつらい本・・・など、とにかく今手放していい本をそれぞれが3冊持ってきて、交換する、それだけです。

ただし交換方法は、イベントタイトル通り「ドラフト制」。みなさんが持ってきた本が出そろったら、一人づつ欲しい本のタイトルを用紙に記入し、投票しま す。他のひとと被ってしまったら抽選~再帳票。これを3回繰り返すわけです。欲しかった本すべてゲットできる人もいれば、毎回他のひとと投票が被ってしまうひ とも?3冊すべて好きな本をゲットするには、それなりの作戦が必要かもしれません。

また、このドラフト会議では、自分が持ってきた本を自分で持って帰ることがないようにすることもひとつのミッション。自分は手放してもいいんだけれど、他 の人に興味を持ってもらえるよう(最後まで残らないよう)な本の紹介を、一言二言でできるかもカギになってくるハズ。

ともかく!ブックス・ドラフト会議は通常の読書会とは異なり、初めから飲み・食べながらざっくばらんと行いますので、会の雰囲気がわからず参加をとまどっていらっしゃった方も、お気軽にご参加いただければと思います。
会場は、仲良くさせてもらっている下北沢のTENTOTEさんで。小さなお店なので貸切で行います。

イベントページはこちら
「梅雨時のブックスドラフト会議」https://www.facebook.com/events/894638183999049/


※第1回目のドラフト会議の様子
https://www.facebook.com/toridatetebook/posts/935364719889361

【読書会番外編:梅雨時のブックス・エクスチェンジ】
日時:2016年6月25日(土)19:00開場
場所:TENTOTE(下北沢)
https://www.facebook.com/tentote920/

【ドラフトのルール】
ある程度気持ちよく「交換」が成立するよう、以下の本は対象から外させていただきます。ご了承ください。
①破れていたり、線が引いてあったり、極端に汚れている本、あるいは図書館の除籍本
②特定の宗教、思想に対する偏向的な内容の本
③専門性が高すぎるもの(医学全書など)
そのほかはみなさまのご判断におまかせいたします。

読書会 vol.22 帚木蓬生『閉鎖病棟』

「とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった……。彼を犯行へと駆り立てたものは何か? その理由を知る者たちは――」

今回は少し毛色を変えて、医療小説。現役精神科医・帚木蓬生著『閉鎖病棟』(新潮文庫)を読みます。※写真はピルグリム精神病院(アメリカ、1938年)。本書とは関係ありません。

学生時代、新宿の紀伊国屋書店でバイトしてたんですが、発売日から何年もたっているというのに、この本めちゃくちゃ売れてて、一体何冊カバーかけたこと か。。。あの頃はあまり興味がわかず手に取ることはなかったのですが、今回10数年ぶりに再会、という感じで、読んだこともないのになんだか懐かしい気持 ちです。

というわけで、こちらベストセラー小説なので、アマゾンでも1円~、例のチェーン古本屋でも比較的簡単にゲットできると思いますので、ぜひご参加いただければと思います。たまに(?)ベストセラーものを読むのもオツなものです。

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【とりたてで意味のない読書会 vol.22】
日時:5/28(土)19:00~
場所:六曜舎(中野)
本: 帚木蓬生 『閉鎖病棟』 (1994=1997新潮文庫)
内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)
参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

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盛田茂『シンガポールの光と影』

研究仲間たちからずいぶん前にご恵投いただいておりました。その中の1冊が盛田茂『シンガポールの光と影 この国の映画監督たち 』(インターブックス 2015)。

会社を55歳でやめてから、シンガポール映画の研究をスタートさせた盛田さんのこの本、「シンガポール映画批評」ではなく、映画を通してシンガポール社会を論じるもの。シンガポールといえば、最近チームラボがアートサイエンスミュージアム (Art science museum) で常設展を展開したり、「秒速で1億かせぐ」でおなじみだった与沢翼氏が移住したり(笑)、イケイケのイメージが強いかもしれません。高さ50メートルの人口の木のオブジェ「スーパーツリー」がそびえたつ植物園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ (gardens by the bay) は、まるでおとぎの国のようです。
外向きにはまぶしいくらいの「光」を放つシンガポールですが、それはさまざまな「影」の上に成り立っている。政府が力づくで行ってきた言語政策、政治的な問題や性的な表現に関する規制、文化に対する抑圧など、外には開かれている一方で、内部には多民族国家としてのさまざまな問題を(も)抱えています。そんなシンガポールの矛盾を、シンガポール映画人の実践、映画産業の変遷を通して浮びあがらせるのが本書。日本の状況と照らし合わせながら読み進めるのも面白いと思います。

ちなみに解説は内田樹氏。タイトルは、ジブリの鈴木敏夫氏につけていただいたそうです。キガミッツさんの装丁も素敵です。(本の写真はキガミッツさんのサイトより)

読書会 vol.21 ウィリアム・バロウズ『ジャンキー』

次回の読書会、3/26(土)に行います!今回は、渋谷の水タバコカフェでウィリアム・バロウズの『ジャンキー』をやります笑。 ウィリアム・バロウズ(1914-1997)は、1950年代のアメリカにおける保守的な価値観、学歴社会、管理社会などを批判 し、自由な生き方を提唱したビート・ジェネレーションを代表するアメリカの作家です(「ビート」とは「打ちひしがれた」という意味)。

好意的であれ否定的であれ、直接的であれ間接的であれ、その後の表現者たちで、バロウズをはじめとした「ビート」たちの影響を受けていないものはいないで しょう。特にバロウズが広めた技法として知られているのが、文章をバラバラにしてランダムにつなげるという「カットアップ」で、作家・詩人のみならず、 ミュージシャンにも多大な影響を与えました。

バロウズは『裸のランチ』が有名ですが、今回はあえてバロウズのデビュー作『ジャンキー』を読みます。「全ての人間はジャンキーであり、またジャンキーになるべきである」。バロウズが考えるジャンキーとは何か。

ほかにもビート族として、ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグが日本でも有名ですが、そのなかでもウィリアム・バロウズは・・・話題にこと欠かな いひと!(笑)。小説の内容よりも、そのほかの話に話題が及びそうな雰囲気です。

水タバコ興味ある!という方も、この機会におためしあれ!もちろん、タバコを吸う必要はありません。食べ物など持込できる予定。
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【とりたてで意味のない読書会 vol.21】
日時:3/26(土)19:00~
場所:チルイン道玄坂店 (渋谷)
本:ウィリアム・バロウズ 『ジャンキー』(河出文庫 2003)
内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!) 参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。 「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

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△写真はFOOLINE http://fooline.net/beat-generation/Dreamer http://goodluckjapan.com/katayaburi/

 

読書会 vol.20 ポール・アダム 『ヴァイオリン職人の探求と推理』

「ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ド ル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が……。名 職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む!」

さて。今月の読書会は、ミステリー好きのゲストが参加してくれるという前情報もあり、「では、ミステリーにしますか」と、さくっとジャンルは決まりまし た。だけれども、どこら辺のミステリーにするかで悩みました。世界には実にさまざまなミステリーがあり、そして名探偵がおりますからね。あれこれ考えすぎて嫌になってしまって、「もう、主催者の私たちふたりが、作品にも作者にも、1ミリも前情報を持ってないやつにしよう」ということで決まりました。はい、ポール・アダム『ヴァイオリン職人の探求と推理』(創元推理文庫、2014)です。

ヴァイオリン職人のこともよく知らないので、実に楽しみです。意識していないと、ついつい自分の知っているものや慣れ親しんだ分野、あるいは仕事に活用できそうなものを選びがち。でもやはり、全く知らないものに触れる前っていうのはワクワクしますね。
場所は下北沢駅から徒歩1分の「CITY COUNTRY CITY」という、都会なんだか田舎なんだかよくわからない店名のカフェです(サニーデーサービスの曽我部氏のお店)。中古レコードも扱っており、店内の総てのレコードが試聴可能なんだとか。下北でこういう感じ、なんか懐かしい。

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【とりたてで意味のない読書会 第20回】

日時:2/27(土)19:00~
場所:CITY COUNTRY CITY(下北沢)http://city-country-city.com/about/
本:ポール・アダム 『ヴァイオリン職人の探求と推理』(創元推理文庫、2014)
裏テーマ:私の好きな探偵
内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!) 参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
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※ヴァイオリンの写真は代官山音楽院のウェブサイトより

http://www.daikanyama-ongakuin.com/

読書会 vol.19 柴田錬三郎『真田幸村』

2016年一発目の読書会は、これまで取り上げてこなかった歴史小説を読みます。とはいうものの、主催者の二人は、歴史小説にはほとんど触れたことがなく、何を選んでいいのやら見当もつかない状態でございました。長編も多いですし「ううむ~」と思っていたところ、ちょっとあざとい?候補作が、わたしの頭に浮かんだのでした。

それは、はい、柴田錬三郎 『真田幸村』(文春文庫)でございます!!10日からはじまったようであります、大河のお方、ですね。1月に入ってから、ぐんぐんとアマゾンの中古本の値段があがっております!(笑)
わたくし、大河も歴史小説にもほとんど触れてきませんでしたが、「日本の歴史物」というジャンルについては興味あります。海外にも日本のようなかたちで 「歴史小説」というジャンルがあるのか。韓国、中国の大河的な作品は綿々と作られ日本でもよく放送されているけれど・・・などなど。また歴史上の人物の作品は、史実をもとにしつつ物語る(=想像力る)からこそ、視点(解釈)によって人物像が変わるところが面白いところ、なのでしょうね。
そんな話も、小説の物語を飛び越えて話したいな、と個人的には思っております。とはいえ、あまり堺雅人氏の幸村像に引っ張られないようにご注意いただきた いところではございます。なんていいつつ私自身も、安倍晴明に関しては、岡野玲子さんが描くところのイケメン晴明しか受け入れ難くなってしまっている、という例もありますが。

会場は、新宿大型レトロ喫茶「喫茶西武」です。レトロ喫茶らしく、ナポリタンやドリアのお食事のほか、ビールもあるのが嬉しいところ!

※写真は
①NHK大河ドラマ『真田丸』http://www.nhk.or.jp/sanadamaru/
②テレビゲーム「戦国BASARA」http://neoapo.com/characters/17181
③肖像画 http://find-travel.jp/article/3694

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【とりたてで意味のない読書会 第19回】
日時:1/30(土)19:00~
場所:喫茶西武(新宿)
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13048352/
本:柴田 錬三郎 『真田幸村』(文春文庫)
http://www.amazon.co.jp/…/AS…/416714302X/opt76-22/ref=nosim/
テーマ:私が偏愛する歴史上の人物
内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

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読書会 vol.18 年末のブックス・ドラフト会議

今年の年末は、ちょっといつもとは違うこと・それでいて軽く楽しめることをやろうと、「本のエクスチェンジ(交換会)」をすることにしました!

ルールはいたって簡単。読まなくなった本、失敗した本、間違って買っちゃった本、思い入れがありすぎて持っているのがつらい本・・・など、とにかく今手放 していい本をそれぞれが3冊持ってきて、交換する、それだけです。持ってきた本にまつわる話(あるいは怒り!)などを聞かせてくれると嬉しいですね。どん な本が持ちかえられるのか~。普段読まないような本との、半ば強制的な出会いにご期待ください。(上の2枚の写真は初台のカフェ「Fuzukue」にて)

年末ですので、今回は最初から飲み・食べながらざっくばらんと遊びたいと思っていますので、会の雰囲気がわからず参加をとまどっていらっしゃった方も、この機会にぜひ、ご参加ください!

場所は、新宿三丁目のシャレオツ・カフェ「アナログ」(↑写真は食べログより)。19時から飲み・食べつつはじめます。交換する本、3冊お忘れなく!!

とりたてで意味のない読書会FBページ


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【読書会番外編:年末のブックスドラフト会議】
日時:2015年12月26日(土)19:00~
場所:アナログ(新宿三丁目)
http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13148918/

【ドラフト(エクスチェンジ)のルール】
ある程度気持ちよく「交換」が成立するよう、以下の本は対象から外させていただきます。ご了承ください。

①破れていたり、線が引いてあったり、極端に汚れている本、あるいは図書館の除籍本
②特定の宗教、思想に対する偏向的な内容の本
③難解な専門用語が多用された専門書
そのほか広辞苑などの辞書は除外など、考えればいろいろ出てはくるのですが、そのあたりはみなさまのご判断におまかせいたします。

読書会 vol.17 横溝正史『獄門島』

来る11月28日(土)に、第17回目の読書会を開催いたします。今回は、レトロなミステリー、横溝正史『獄門島』(発表1947~48年)です。あの大人気推理漫画におけるキメ台詞「じっちゃんの名にかけて!」でおな じみの、「じっちゃん=金田一耕介」シリーズの一作。わたくしまだ未読ですが、『東西ミステリーベスト100』(週刊文集臨時増刊2013年)で、国内ミ ステリー編で第1位だった作品です。

映画やテレビドラマなどで何度か映像化されているので、ストーリーや犯人を覚えているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、映画版とドラマ版で は犯人が違うようですし、2時間程度では描ききれない部分が多いのは当然のこと。それは映像化の常ですが、推理物の醍醐味といえば「伏線とその回収(未回 収も含めて・・・)」。その面白さを、省略されていないかたちで楽しんでいただければ!と思います。(ホラ、映像だとどうしても怪しげなところをアップにしたり、伏線エピソードが唐突に挿入されたり、重要人物は人気俳優だったり(笑)しますが、小説ではそんなことないですから!)

また、この作品では「俳句を用いた見立て殺人」が描かれているようですが、そこで使われているある言葉が、70年代以降いわゆる「放送禁止用語」とされ、 当時の作品が放送される際には「ピー音」がかぶさって、なぜ謎が解けたのかわからなくなってしまったり、別の言葉に差し替えられたりしているようです。小 説で、当時そのままの世界をお楽しみいただけたらと思います。

今回のテーマは「あたなが好きな/思い出深いミステリー」。『獄門島』含めたミステリーのあれやこれやについておしゃべりできたらと思っています。おそら く誰もが1冊はミステリー小説を読んだことがあるかな?と思いますが、なければもちろん、おしゃべりのネタとしては、ミステリー映画やドラマ、漫画の話も 大歓迎です!
古き良きレトロ街大森の老舗喫茶店「ルアン」(写真)で、レトロなミステリー話に花咲かせましょう。レトロな飲み屋街での2次会も楽しみだわい。
(サトウ)

※写真はColumn Latteより
https://latte.la/column/19106139
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【とりたてで意味のない読書会 第17回】
日時:11/28(土)19:00~
場所:珈琲亭ルアン(大森)
http://tabelog.com/tokyo/A1315/A131502/13008294/
本:横溝正史『獄門島』(角川文庫)
テーマ:あなたの好きな/思い出深いミステリー
内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにてカツマタ/サトウまでお気軽に連絡下さい。

読書会 vol.16 群ようこ『かもめ食堂』

いやあ、読書会のお知らせに映画の画像貼り付けるのは、どうかと思いますけれどね。でも今回の作品は、映画の方が有名なのではないでしょうか。かくいう私も、原作が群ようこだったことを、今回初めて知ったくらいです(映画のための書き下ろしのようですが)。

というわけで、次回の本は群ようこ『かもめ食堂』(2006幻冬舎)です。間違いなく、現在の北欧フードブームを牽引した作品といえるでしょう。とくに映 画に関しては、この作品のフードスタイリングを行った飯島奈美さんを一躍有名にしました。というか、映像作品×「食」の新たな展開を生みだしというか。そ んな彼女の仕事では、『深夜食堂』や『ごちそうさん』なんかが有名ですね。

と、映像の話ばかりしてしまいましたが、ここは読書会。小説における「食」や、食べ物の描写についてあれこれお話しできたらいいな、と思っています。食べ 物に関するオノマトペの研究ってけっこうあるんですが、おいしそうに感じられる文章表現ってなんだろう?なんて。むぎゅむぎゅ、ぷりぷり、ごくごく。。。 また、他の作品のなかで印象に残っている食の描写などもお話しできたら面白そうです。

もちろん、食べ物の話だけでなくって、あの独特な「女の世界」も私の中ではいろいろ語りたいテーマではあります(笑)。
今回は、少しばかり小説の世界観に合わせるべく(いや、全然北欧ではないんですが・・・)、カフェ「ワイアード・カフェ」での開催です。どうぞお気軽にご参加ください。

とりたてで意味のない読書会FBページ

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第16回 とりたてで意味のない読書会
日時:10/31(土)19:00〜
場所:品川ワイアード・カフェ(品川駅徒歩3分)
http://www.cafecompany.co.jp/brands/wired/shinagawa/

本:群ようこ『かもめ食堂』(幻冬舎文庫)
テーマ:小説のなかの食、食の文章表現

内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにて勝又/佐藤までお気軽に連絡下さい。

読書会 vol.15 マゾッホ『毛皮を着たヴィーナス』

~前回の読書会での会話から~ ※前回の本はサド『新ジュスティーヌ』

カツ「今回の本、最初アマゾンの中古で買ったんですけど、カバーは確かにサドの本のものなのに、中身が別の本だったんですよ・・・」
サト「へぇ~。古本だとそういうこともあるんだね。で、中身は何の本だったの?」
カツ「マゾッホの『毛皮を着たヴィーナス』です」
サト「えっ・・・」
カツ「・・・・・・」

やはり、サド=Sの次は、マゾッホ=Mをやらなければならないようです(サドの次にマゾッホをやるというのは当初から決めていたことですが)。というか、やはりみなさん、SとMセットで読むのでしょうか(笑)。

マッゾホ(1836-1895)は、オーストリアの貴族。情婦ファニーや妻に対し「夫人の奴隷となり、その願望と命令をすべて実現する」という誓約書を交わし隷従した、という。契約を結ぶ(「お約束」で成り立つ)というところが、Mの面白いところのような気がします。

SMについては、みなさんいろいろ思うところあるようで(笑)、個人的な経験からのSM観がバンバン飛び出した前回。今回もそんなみなさまの話、まってます。

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第15回 とりたてで意味のない読書会
日時:9/26(土)19:00〜
場所:渋谷トップ http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13042836/

本:マゾッホ『毛皮を着たヴィーナス』(河出文庫)
テーマ:あなたの密やかな「M」

内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想について、テーマについてワイワイとお話します。

参加条件:
①開催日までに本を最後まで読めるひと
②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を共用しないひと(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれの飲食代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにて勝又/佐藤までお気軽に連絡下さい。

読書会 vol.14 マルキ・ド・サド『新ジュスティーヌ』

暑中お見舞い申し上げます。次回の本についてですが・・・。

ここのところ、林真理子『下流の宴』、西村賢太『苦役列車』と、「下流系」(とはいえ二つの「下流感」はまったく異なるものでしたけれど)の作品が続いた ので、「今度は何か"貴族のお遊び"的なやつにしようよ!」という声があがり、いろいろ考えた結果、次回はマルキ・ド・サド『新ジュスティーヌ』になりま した。

今では当たり前に使われる、「SMのS=サド」という概念のオリジンですね。サドを読んで、あなたの「S」的部分を探ってみてはいかがでしょうか・・・。
↑写真は、サドの晩年を描いたフィリップ・カウフマン監督の『クイルズ』(2000)より。

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第14回 とりたてで意味のない読書会
日時:2015年8月29日(土)19:00~
場所:武蔵小杉 モニカ
http://tabelog.com/kanagawa/A1405/A140504/14012637/

本:マルキ・ド・サド『新ジュスティーヌ』
※どの訳でもかまいませんが、河出文庫版が手に入りやすいと思います。Kindle版もあるようです。

テーマ:あなたの密やかな「S」

内容:コーヒーや紅茶を飲みつつ、本の感想についてワイワイと議論します。

参加条件:①開催日までに本を最後までしっかりと読める人②話のなかで専門用語を多用したり特定の思想を強要しない人(わかりやすい言葉で!)

参加費はありません。それぞれのお茶代、実費です。

※第一部は19:00~21:00くらいまで本の話中心に。21:00以降はときに場所を移して、第二部にしけこみます(第二部は有志の方のみ。途中脱出可)。

※年齢性別問わず、誰でも参加OKです。
「読書苦手な人」「読書嫌いな人」の参加も歓迎します。初回のみ見学オッケーです。参加希望者はコメント、メッセージ、メールにて勝又/佐藤までお気軽に連絡下さい。

レポートの季節に・・・

明日から7月、大学生はそろそろテストやレポート執筆に入る時期だと思う。テーマや題材として、身近な文化をとりあげたいと思うひとも多いと思いますが、何をどうやったらいいかわからない・・・ととまどっている人もまた多いはず。

そこでこの1冊。『「文化系」学生のレポート・卒論術 』(渡辺潤・宮入恭平編、青弓社)。今年の4月に出版されたばかりの本で、私も3項目(「批判的な姿勢」「ジェンダー」「ファッション」)を担当しております。ごくごく初歩的かつ、その後の思考の発展を促すような文章を心がけたつもりです。よろしくお手にとってみてください!

5,000万ドルの死

「俺はすべてだ、とそれは言う。

・・・ほとんど在ったことがありながら、永遠に在ることのないもの。一度も在ったことがないのに、永遠に在りつづけるであろうもの。それが俺様だ。俺は書かれることのなかった傑作だ。俺は無限の平方根だ。俺は片手でなされる拍手だ。俺は恐竜の身に起こったことだ。俺はアウシュビッツの釜だ。・・・俺は匿名の通報者だ。キャプテン・キッドの秘宝だ。俺は原因なき出来事の原因だ。名前を持たぬ情報源だ。起訴されぬ共犯者だ。名もなき兵士だ。語られざる悲劇だ。墓標なき墓だ。ありえぬもの――それが俺様だ、謙虚に表現してな。俺は究極の目的なのだ。そして言うまでもなく、俺はお前である。俺はお前という存在の裏っ返しなのだ。俺はお前の伏せ札の中のエース(エース・イン・ザ・ホール)なのだ。・・・

さあ、やっちまえ、ダイナマイトだ。」

ティム・オブライエン 『ニュークリア・エイジ』


震災とミステリー


震災後は、ずっと本を読んでいた。もう現実逃避である。と、わかっていて、自己嫌悪になりながらも。代々木公園での毎年恒例のイベント春風に行く途中、代々木体育館で行われていたジャニーズの募金イベントに全国から(たぶん、、)集まった黄色い声をあげる女たちにもまれ(「私は違うんです!」)、駅前のヴィジュアル系たちの募金活動を見やり、大久保で韓国人アイドルの募金活動をみて。震災直後の停電中の歌舞伎町をぶらつき。

本は、ミステリーを中心に読んでいたのだが、ラジオで劇作家の鴻上尚史が、1995年の阪神・淡路大震災、オウムサリン事件の後にミステリーブームがきたと話していた。超現社会を描くSFは衰退し、複雑にからみあった事件が、最後にはすっきりときれいに解決されていく、カタルシスを得られるミステリー小説を人びとが求めたから、と。95年以降のミステリーブームうんぬんは私にはわからないが、普段ミステリーとあれば、迷路のような館での事件とか、密室とか、足跡トリックとか、まぁ言ってしまえばミステリーのためのミステリーの方を好んで読んでいたのに、今回は、宮部みゆきとか乃南アサなど、いわゆる社会派ミステリーの売れっ子作家たちの本も初めて手に取ったのだった。真冬の北国の停電の描写、郡山が舞台のもの、阪神・淡路大震災や1960年のチリ地震、原発で働く自己破産した労働者、などいろんな本にあれやこれや出てきましたがね。でもいつもだったら気にもとめない、のだろうかと。

(写真は、3月、停電中の我が家)

とりあえず、知人の加藤裕康氏が3月末に出した『ゲームセンター文化論―メディア社会のコミュニケーション』を読むことから、はじめる。

佐久での学会/観光

余暇学会発表で長野の佐久に初めて行ってまいりました。「安・近・短」の余暇が求められている不況下の、「高・遠・長」フェスについての発表、いろいろご意見賜りました。

宴会では名物の鯉をいただき、とある先生が裏山で採ってきたという松茸をいただき、二次会、そして今回も図々しく泊めていただいた地元の先生のお宅で三次会と続き、すっかり満腹中枢はバカになり、ずーっと何かしら食べておりました。次の日は遠足で、昼食はバイキングだったのでまたも食べすぎ。龍雲寺、上田城、海野宿、小諸懐古園とまわりました。発表というよりも、観光に行ったというかんじの学会でございました。

帰ってきてから、宿泊させていただいた先生にお菓子を送ったのですが、瞬時にお礼ができる「速い」時代にあって、物を送るという「遅さ」が気になってしょうがありません。おそらく明日、あさってあたりに届くのだろうとは思いますが、「アイツ、礼もないなんて・・・」と思ってるんじゃなかろうかと。

(写真は、学会の会場となった信州短期大学裏にある野原。右側の白い点々は、とある先生が飼っているヤギたちです)

レジャー・スタディーズ

         
昨日は、観光・余暇諸学会合同大会にて、この夏取組んでいて数日前出来上がったばかりのレジャー・スタディーズの論文集の報告(販売促進)に。2009年から参加してきた余暇学再編プロジェクトの成果の一つである。最初、プロジェクトリーダーに声をかけられたときは、「余暇研究?」ってかんじだったが、余暇善用論や生涯学習論に偏りがちな日本の余暇研究に、ポピュラー文化研究や、カルチュラル・スタディーズの視点を導入したいということだったので、微力ながら参加させていただいた。

論文執筆者は6人で、その全論文を説明するのはなかなか気を使った。オーディエンスがちょっと少なかったのと、みんなわりと「キョトン」顔だったのが(これは私のせいだが)残念。まだまだ議論が不十分であり、なんとか形にしたという面はぬぐいされないのだが、お得なワンコイン500円で販売していますので、興味がある人はぜひご連絡を。ちなみに表紙デザインは私が担当させていただいた。


日本余暇学会・余暇学再編プロジェクト編 
『レジャー・スタディーズ―余暇研究の転回―』
■余暇善用論の系譜―余暇とイデオロギー (薗田碩哉)
■休むことへの寛容―余暇と権力 (山田貴史)
■社会の中の排除機能―余暇と公共圏 (加藤裕康)
■「自然余暇」の生成と危うさ―余暇とエコロジー (高橋進)
■対立から共同へ―余暇とジェンダー (佐藤生実)
■境界を越えて―余暇とグローバリゼーション (宮入恭平)

『乳と卵』と生理と卵

「体は脱げない」とよく言う川上未映子の『乳と卵』で描かれる、生理時の一連の所作は妙に納得、思わず「ふ」と、なってしまうものだった。

「わたしは風呂場に行って服を脱いで、パンツについたナプキンを剥がしてじっと見た、血はほとんどついてなく、ティッシュにくるんでから、新しいのを装着してすぐにはけるようにしてバスタオルのうえに置き、浴室に入って熱い湯を浴びた」

 「・・・ああ汚したの、めんどい、洗濯の準備、めんどいなあ、風呂場にもって行って水に浸けるの、めんどい、なのでパンツの輪から足を抜いて、抗生物質を定期的に飲んでると体臭がなくなるという話はほんまかな、を思い出してなんとなく臭いを嗅いでみた。そしてそれをまるめてティッシュに包んでから足元に置き、新たにティッシュを手にとっていい具合に四角に畳んで濡れぬよう血を吸うように、指でちょっと押し込み気味に股に挟んで、挟まったままの体勢で丸めたパンツを台所の燃えるゴミ袋まで行って底のほうに捨て、それからたんすのところまで行って生理用の股部のしっかりしたパンツを探して、持って、トイレに戻ってナプキンを棚の上の箱の中から取り出して、股のティッシュを便器に捨てて、ビニルをひっぱりめくって装着してそれをはいた」

セックスの描写は氾濫しているが、生理時の所作、というのは珍しいのではなかろうか。「生理時の血は湯で洗ったら固まってしまうので水で洗わなければならない」って知ってますか。

会話のない母娘。娘の言葉は、ノートに書き付けられた言葉。そして、豊胸手術をしようとする母。そして娘は書き付ける。

「あたしにのませてなくなった母乳んとこに、ちゃうもんを切って入れてもっかいそれをふくらますんか、生むまえにもどすってことなんか、ほんだら生まなんだらよかったやん、お母さんの人生は、あたしを生まなんだらよかったやんか、みんなが生まれてこんかったら、なんも問題はないように思える、うれしいも悲しいも、何もかもがもとからないのだもの。卵子と精子があるのはその人のせいじゃなけれど、そしたら卵子と精子、みんながもうそれを合わせることをやめたらええと思う」

そして卵を投げつける。
エディプスコンプレックスなんていうけれど、娘は母が女である事実にぞっとし、不安になるのです。結局、男にはかなわいんじゃないかと。特に日本ではそうなのかな、普段父母はラブラブではないからに、あたかも母は無性で、父という男に奪われていないと思っているからに。


字幕翻訳:「パンクロックの伝説 パティ・スミス」

デモクラシー・ナウの「パンクロックの伝説 パティ・スミス」の字幕翻訳をやりました。ちょっと長めですけれど、彼女のユーモアたっぷり、「私、私、俺、俺」していない肩の力の抜けた力強さを確認できると思います。メイプルソープや、チェルシー・ホテルの話、生い立ち、自身の子どものこと、政治のこと・・・とたっぷりな内容です。2002年のフジロックではヒロシマナガサキ原爆への謝罪をしたというエピソードが有名ですが、謝罪と音楽(アート)の境界線上での言葉に、人は引き付けられるのだろうと思う。

ちなみに私にとってパティといえば、彼女のCDもいくつか持っているのですが、印象深いのは、R.E.M.とやっているE-bow the letter。私のALL TIME ベスト30、には入るかな?↓の映像を久しぶりに見たが、マイケル色っぽいですね。



女友達

詰問8 あなたが作品中で執拗に同性愛を話題にすることは、はっきり言ってとってもうっとうしいの。「高校時代のわたしたちの思い出に捧げるつもりで」ってあなたは書いてたけど、わたしには「昔に戻れ」って無理な注文を出されてるような気がするだけよ。実のところ、それが本音なんじゃないの?ノスタルジーに囚われててもいいことはないわよ。あなたは過去を引きずるタイプなのよね。それはあなたの勝手だけど。

答弁8 通俗心理学を援用するなら、あなたがそれほど同性愛の話題を嫌がるのは、同性愛のファンタジーを楽しんでいた過去を抑圧してるからってことになるんだろうけど。わたしのことを言えば、あなたが思うほどノスタルジーに囚われてるつもりじゃないのよ。確かにあなたとわたしを結んでるのは主に、高校時代から二十代前半にかけての思い出だけど。今や同じ家に住んでいても顔を合わせることはあんまりなくって、フロッピーの遣り取りがコミュニケーションの手段なんだものね。あなたに昔に戻ってほしいのかどうか、わたし自身にもよくわからないの。今さら人とファンタジーの交換をしたってそう楽しいとは思えないし。ただ、「言いたいことを言え」っていうことばに甘えさせてもらうと、あんなに楽しんだ昔のことをなかったかのようにしているあなたを〈裏切り者〉って、ちょっと思わないでもないです。

松浦理英子『裏ヴァージョン』

 

字幕翻訳:「マリファナ・カフェ」

私が字幕翻訳を担当したデモクラシー・ナウのマリファナ・カフェに関するニュースが、ウェブにアップされました。コチラからどうぞ。

マ リファナ・カフェとは、2009年にポートランドに誕生した、医療用マリファナが吸えるパブリック・スペースです。とはいえ、むろん、患者として許可された人のみ に提供され、売買は禁止されています。強い鎮痛剤や治療薬を摂取して、激しい後遺症という代償を払うのではなく、ゆるやかに病と付き合っていく方法のひと つとしての試みです。   思えば、私が一番最初に踏んだアメリカの地は、このマリファナ・カフェのできた、オレゴンはポートランドなのでした。ヒッピーの地ということもあって、朝市ではオーガニックの野菜とか、キノコがたくさん売られていて、たくさん買い込んだことを覚えています。


※写真は、シアトル行きの列車に乗り込んだ、ポートランドのユニオンステーションの前にて。早朝。