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断片的、あまりに断片的な

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スティグマ的、あまりにスティグマ的な

 職場のビルには専属の掃除屋さんがいて、毎日掃除をしてくれている。何時に来ているのかわからないが、朝出社すれば、デスクの足元に置かれたゴミ箱はきれいになっている。トイレの掃除、喫煙所の灰皿の取替え、給湯室の掃除、古雑誌・新聞の回収、ビル付近の掃除などなども彼らの仕事である。「彼ら」といったのは、現在男性の方しかいないからであるが、おそらく既にリタイアした方たちだと思う。私は煙草を吸うから喫煙所で灰皿を換える掃除屋さんと遭遇することが多く、世間話なんかもたまにしたりする。
 つい2週間くらい前になるだろうか、彼らの制服が変わった。目もくらむほどのまっ黄色の半袖シャツ。「あ、制服変わったんですねぇ」と言うと、「いや~こんな派手なのちょっと恥ずかしいよねぇ・・・」なんて少し照れていた。確かにまっ黄色は着るのがためらわれる強烈な色かもしれないが、でもそれまでの制服より断然いい、と思えた。なにせそれまでの制服は、カーキとグレーを混ぜたようないかにも「掃除屋さん」といった色の上下で、妙にダボついていたシルエットも野暮ったく見えるもの。掃除するという職業は社会的に低く見られていると思うが、そのようなイメージを維持していくような制服だったのである。くすんだ色の、野暮ったい制服を身につけ掃除を行うことによって、掃除屋さんのイメージがパフォーマンスされる。
 服を着ること=自己表現という考え方はファッション誌でたびたび見かける。すごくその表現が嫌いなのだが、服を着ることは社会にある何かしらのイメージを維持したり強化させたり更新したり壊したりといった、社会に向けてのパフォーマンスである。こんなこと今さら書くことでもないと思うが、これまでの「掃除屋さん」のイメージをある程度くつがえすような制服に出会ったので、改めて指摘しておいた。
 それはファッション・ビル、ルミネの掃除屋さんの制服である。私が見かけたのは20代だとおぼしき女性の掃除屋さんだったのだが、それまでのひと目で見てすぐに「あ、掃除屋さんだ」と認識できるような制服ではなかった。ちょっと前に見たのでうろ覚えなのだが、確か下はスカートで、首にはリボンといった「カワイイ」ものだったと記憶している。警察官の制服、フライトアテンダントの制服などと同様に、この制服に憧れて就職してくる人もそのうち出てくるかもしれない。

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