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プロフィール

HN:
生実umi “yorke”sato佐藤
性別:
女性
自己紹介:
東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科博士課程単位取得退学

研究分野:身体文化
その他仕事:ファッショントレンドリサーチ、イラスト

★クリス・ロジェク著 渡辺潤・佐藤生実訳『カルチュラル・スタディーズを学ぶ人のために』(世界思想社2009)発売中。

何かございましたらumiyorke@hotmail.comまで

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サウンドデモ2011.5.7@渋谷 (2011.5.10)
5000万ドルの死 (2011.5.3)
震災とミステリー (2011.4.17) 
クラブ/ディスコ (2010.11.7) 
調整 (2010.10.28) 


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写真入れ替え等、過去の記事の微調整を全面的に行いました (2010.10.27)
メニューカテゴリーにScrap【ファッション誌のスクラップと言葉】を追加 (2010.9.8)
「京都、ツイッター風に1~3」に画像を追加 (2010.5.18)

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ファッション誌、再生、保存、貧乏性

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サウンドデモ2011.5.7@渋谷

110507_151423-2.jpg































110507_151114.jpg 7日(土)は、渋谷~原宿で行われたサウンドデモ「原発やめろデモ!!!!!!!」へ(上写真は代々木公園ケヤキ並木のNHKホール前)。警察はかなり厳重な警備・妨害をしており、逮捕者も出た(すぐに釈放されたらしいが。逮捕者4名のうち2名はまだ留置所にいるようです)。
 そして渋谷スクランブル交差点では右系・原発推進派が拡声器で抗議。「だいたいねぇ、皿回してチャラチャラしてねぇ、それでどうにかしようなんてねぇ、ふざけんなよバカ!!!」などと(「皿回す」って言ってたのにはちょっとウケた)。でもそれでは、「総括」に突き進んでしまうよ。
 反原発のやつは電気使うなクーラーつけんな、だったら排気ガス・タバコはどうなん、こちとら洗剤使わないし精子を壊す(!)香水(akaアバクロデモ)つけてないしペースメーカー乱す携帯使ってねぇんだよ、なんだよお前のツラは目の毒なんだよ、はまた別の話。どうかオール・オア・ナッシングな二項対立図式に陥りませんことを。
 こんなんなる前に反対しろよな祭りにのりやがってという(「僕はもっと前に知っていた」「私が先に好きだった」「私こそがふさわしい」)。ごもっとも!もう、おろかさを恥じるしかない。でもそんな、おろかなことをやめるのは、おろかなものたちでしかないのだ。
(右写真:ちょっとわかりずらいが、ゴスロリちゃんたちの姿も)

110507_152444-2.jpg【アピール&演奏】
難波章浩(Hi-STANDARD)YOSHIYA(RADIOTS)/チグリハーブ高橋まこと(ex.BOφWY)+まどかまるこ+たぬ/ハ・ホンジン(from SEOUL)/藤波心(挨拶&歌)/ジンタらムータ+チンドン有志

【アピール(順不同)】
染谷ゆみ(TOKYO油田2017/再生可能エネルギー)/Misao Redwolf(NO NUKES! PEACE DEMO In Iwaki, FUKUSHIMA)/高田久代(グリーンピースジャパン/放射能海洋汚染調査について)/坂田昌子(虔十の会代表/上関状況報告)/福島瑞穂(社民党党首)/宮台真司(社会学者)/氏家芙由子(環境エネルギー政策研究所(ISEP))/伊藤麻紀(eシフト/6.11超巨大デモ)


110507_185937.jpg【DJ】
e-mura(RUB-A-DUB MARKET)/DIRECT IMPACT/YAHMAN(Tribal Connection)/大石始 feat.アクセル長尾(赤い疑惑)/DJ TASAKA/TOSHIO BING KAJIWARA/401(LIVErary / PHYTAMAR)/Sacari(viruses)/MAKOSSA

【LIVE】
LIKKLE MAI/KEN2-DSPECIAL/RUMI/RANGE & THE DIRTY HOSPITAL/ねたのよい/JUNXPUNX/フジロッ久(仮)/どついたるねん/パンクロッカー労働組合/The Happening/SUPER DUMB/ELEKTRO HUMANGEL/HIKO(ds. GAUZE)×日比谷カタン(gt.vo)UNIT/BAND OF ACCUSE(from福島)
+反核JAM/RANKIN TAXI/RADIO MAROON

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ECD 「Recording Report 反原発REMIX」


溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
あっちもこっちもヤバイ震災の
噂でもちきりの界隈を
にっちもさっちももーどーにも
こーにも行き詰まりのクソ親父の
ラップでロックするエブリバディセイ
NO放射能もういらないよ
NOMORE原子力発電所
溶けて漏れ出した
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
サンイチイチ以後たどる崩壊の
何が真相?どこにこの怒りの
向ける矛先の果ては自分にも
何を頼りのだけどコンチクショー
ビートこのテンポまーだ止めないぞ
NO放射能もういらないよ
NOMORE原子力発電所
溶けて漏れ出した
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
シーベルト調べると
水も野菜も空気も心配の
種は尽きない子供実験台
にーするつもりかここはガス室か
気ー狂いそうだから何度でも
NO放射能もういらないよ
NOMORE原子力発電所
溶けて漏れ出した
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
日曜日も月曜日も
火曜日も水曜日も
木曜日も金曜日も
土曜日も溶けて漏れ出した
雨の日も風の日も
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した
朝飯前にも溶けて漏れ出した
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けたらしいぞ漏れてたらしいぞ
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した
溶けて漏れ出した溶けて漏れ出した

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5000万ドルの死

5c11a40a.JPG
































 俺はすべてだ、とそれは言う。・・・
 ほとんど在ったことがありながら、永遠に在ることのないもの。一度も在ったことがないのに、永遠に在りつづけるであろうもの。それが俺様だ。俺は書かれることのなかった傑作だ。俺は無限の平方根だ。俺は片手でなされる拍手だ。俺は恐竜の身に起こったことだ。俺はアウシュビッツの釜だ。・・・・俺は匿名の通報者だ。キャプテン・キッドの秘宝だ。俺は原因なき出来事の原因だ。名前を持たぬ情報源だ。起訴されぬ共犯者だ。名もなき兵士だ。語られざる悲劇だ。墓標なき墓だ。ありえぬもの――それが俺様だ、謙虚に表現してな。俺は究極の目的なのだ。そして言うまでもなく、俺はお前である。俺はお前という存在の裏っ返しなのだ。俺はお前の伏せ札の中のエース(エース・イン・ザ・ホール)なのだ。・・・
 さあ、やっちまえ、ダイナマイトだ。

ティム・オブライエン 『ニュークリア・エイジ』

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震災とミステリー

110316_191048.jpg
 
 震災後は、ずっと本を読んでいた。もう現実逃避である。と、わかっていて、自己嫌悪になりながらも。代々木公園での毎年恒例のイベント春風に行く途中、代々木体育館で行われていたジャニーズの募金イベントに全国から(たぶん、、)集まった黄色い声をあげる女たちにもまれ(「私は違うんです!」)、駅前のヴィジュアル系たちの募金活動を見やり、大久保で韓国人アイドルの募金活動をみて。震災直後の停電中の歌舞伎町をぶらつき。
 本は、ミステリーを中心に読んでいたのだが、ラジオで劇作家の鴻上尚史が、1995年の阪神・淡路大震災、オウムサリン事件の後にミステリーブームがきたと話していた。超現社会を描くSFは衰退し、複雑にからみあった事件が、最後にはすっきりときれいに解決されていく、カタルシスを得られるミステリー小説を人びとが求めたから、と。95年以降のミステリーブームうんぬんは私にはわからないが、普段ミステリーとあれば、迷路のような館での事件とか、密室とか、足跡トリックとか、まぁ言ってしまえばミステリーのためのミステリーの方を好んで読んでいたのに、今回は、宮部みゆきとか乃南アサなど、いわゆる社会派ミステリーの売れっ子作家たちの本も初めて手に取ったのだった。真冬の北国の停電の描写、郡山が舞台のもの、阪神・淡路大震災や1960年のチリ地震、原発で働く自己破産した労働者、などいろんな本にあれやこれや出てきましたがね。でもいつもだったら気にもとめない、のだろうかと。

 とりあえず、知人の加藤裕康氏が3月末に出した『
ゲームセンター文化論―メディア社会のコミュニケーション』を読むことから、はじめる。

(写真は、3月、停電中の我が家)

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クラブ/ディスコ

 クラブ/ディスコについての原稿を書きながら、ネットで調べ物をしていたら、新宿のclub acidが10月に閉店したとのこと。2丁目近くのほんとうに小さなハコだったが、大学1年生のときに、ここで月1で行われていたあるパンク(というかロックというか、ヒップホップというか・・・)イベントの手伝いをしていたこともあり、感慨深く。私は、大学のメディア室でつぎはぎ編集した映像を流したり、新宿の駅前でチラシ配ったり、DJやオーガナイザーたちの恋ばなにフンフンいったり、イベントのだめっぷりにグチグチいってたぐらいですけれど。

b882bb0e.jpg おととい、日比谷のナンパ箱(ディスコ)ディアナをのぞいてきたけれど(場所柄かアラフォー多し)、婚活ブームも後押しして、出会い系のイベントが元気はつらつ。コンパ芸人との異名を持つ、お笑い芸人カラテカ・入江氏のねるとん的クラブイベント「j-popナイト」も、日曜日だってのに1,000人の人を集めるらしいし。

 先週いった2丁目のクラブのゲイナイトも、狭い空間に結構な人の入りだったなぁ。私も思わずマッチョポールダンサーにおひねり渡してしまった(っていうかパンツに刺したんだが・・・)くらいの熱気。お、音楽は・・・?


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調整

 以前から、ブログの字が小さい小さいとクレームがあったので、最近の記事に関しては直しましたがいかがでしょう。
 画像もズレを直したり、最近ようやっと大きく写真を載せる技を習得したので、イラスト関連の画像を大きくしたり、いらない画像を削ったり、さらにはあまりに長すぎな(あとあまりに身内的な)文章を削ったりしました。昔の文章は読み返すと、どうしようもないなぁと思うのも多いのですけれど、まぁそう思える方が良いのかも知れません。

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渋ブラ、銀ブラ

e8f9256a.jpg 
  
日曜は、午前中に渋谷、夕方に新橋でちょっとづつ用事があって、なんともやりづらいスケジュールなのだが、作業道具を持って出かける。
 渋谷での用事を終え、とりあえずその足でアップリンクに映画のチラシやイベントのフライヤーなんかを取りに行く。近くのカフェベローチェで薄いカフェオレを飲みつつ作業。途中で煮詰まって、フライヤーを眺め、NHKでやってる
アジア・フィルム・フェスティバルに行くことに決める。1作品500円で見られるということで、『デリー6』(インド2009)を見る。まぁまぁまぁ、楽しめた。デリー内の宗教の対立、カースト制度などの問題を、主人公のNY生まれのインド人の青年が丸く収める、というご都合パターンではあるが(「他者」が感情移入しやすい視点)。しかしこのフェスの盛り上がりのなさは寂しいなー。NHKの宣伝がダメそうってことはわかるけれど。前日も、日本映画しか見ないという人と話していて、「だって、海外のことはわからないもの」と言われる・・・。嗚呼、情報社会って。
 分かる(好きな・得意な)ものしか見ないというのは、分かる(好きな・得意)ものしか分かりえないということなのだけれど。分からなくたっていいというのだろうが、でもそうなるとその人がいう「分かる(面白さなりなんなり)」は、非常に狭いものでしかないと思わざるを得なくなって、聞いていられない。まぁ要は、「最高!」といわれて、「そんなこといわれたって信じられない」と思うということ。相対化していないから、相対化(ネチネチ)してしまうということ。そして、厭な感じになってしまうわけだが・・・。
 NHK前のけやき通りでは、ロッカーっぽい兄さんから「毛皮反対」のチラシを受け取り、代々木公園で行われていたアースガーデンを一通り回って、数箇所でやっていたライブもちょっと見る(GAKUや梅津和時なんかも出ていたみたい)。チーク材で作られた食器や皿やカトラリーに魅了されるが、いまネットでそれらを見ても特になんとも思わない。でもしかし、この差を説明するのは難しく、そして課題。

e17b4542.jpg 銀座まで出てまた、薄いウーロン茶を飲みながら作業。雨が降っていたので、アバクロ臭はなく。銀座にあるアメリカの「高級」カジュアルウェア店、アバクロンビー&フィッチでは、例の上半身裸のメンズ店員はもちろん(写真)、店内にも、商品にも、ワシャワシャと香水を振り掛け、「匂い」で販売訴求する「五感戦略」が有名。そのパワーは、銀座に着いて地下から地上にあがったとたん、「プーン」と匂ってくるほどなのだ。
 アメリカでは今年の秋、このアバクロ臭に対してデモが行われたそうだ。なんでも香水に含まれている有害物質がラベルには表記されていなかったようで。「クリーンなエアーを返せ!」「精子の数が減る!」などと。こういうデモが行われるのはさすがだと思うけど、ユーモアじゃなきゃちょっときついね。車を壊して、喫煙者の顔に水ぶっかけてまわらなきゃならない。
 ともかく、日曜の夕方の「クリーン」な雨の日の銀座。

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チョコレート

70b29487.jpg
out of your mind with happiness
incredibly dumb, incredibly ugly
to have die the one you await for
all that you sign all that you sign
and wait for
 
out of your mind with whorishness
incredibly young, incredibly filthy
oh to curse both your life and death
oh to curse life, oh to curse life
and death!

chocolate makes you happy
and it keeps you awake
as you unbutton
your top pants button
bewildered by the pain oh oh oh

xiu xiu "chocolate makes you happy"


イケメン(的な)韓国人にファブリーズをかけられる

38e015fc.jpg 先々週の土曜日は、とある打ち上げで新大久保の韓国料理屋「マニト」で宴会。宴会部長だったので、適当にネットで調べて予約したのだが、店内はほぼ女子。われら、30代女と30~60代男のグループは店内で異彩を放つことになる。
 なんなんだこの店は・・・と店内を見回して、なるほどなるほどと納得。東方神起のようなイケメン(的な)韓国人店員が揃っている。店の外では大雨にもかかわらず、入店待ちの女子がたむろしていた。あとで知ったのだが、この店はイケメン店員揃いで有名らしく、店員のファン同士の睨みのきかせあいもあるとかないとか。また近頃のK-POP人気を使わない手はなく、大久保の韓国人街全体でイケメン店員人気投票を行い、街の活性化がはかられているとかなんとか。

 生しぼり系のフルーツサワーは、「店員のお兄さんが(もみもみ)しぼるよ!!」と、店内の黒板でアナウンス(「もみもみ」は著者による余計な強調)。隣の席の女子が、本当にデレデレと目を潤ませながら、東方神起がグレープフルーツをしぼる姿を嬉しそうに眺めていた。誕生日のサプライズサービスは、いろいろな飲食店でも行っているが、ここでは店内の電気を全て消し、ローソクがささったケーキを運び、東方神起が勢ぞろいして、韓国語でハッピーバースデーを歌い、花束を渡す。そして、黄色い悲鳴。
 始終騒がしくて落ち着かない店だったが、料理は思っていたよりも美味しく、しかもかなりコストパフォーマンスが良く、あれこれ食べてビール飲んで、マッコリ飲んで、1人2,500円程のお会計。帰りは、店の外で東方神起がファブリーズを持ってお見送り。「ファブリーズやりますか?」「ハイッ!!」。そして東方神起が私のからだじゅうにファブリーズをふきかけ、私もちょっとデレッ。なんて安上がりなんだろう!!
 以前友人に連れて行かれた大久保の別の韓国料理屋さんも、客は女子ばかりだった。その店は、専属の占い師さんがタダで占いをしてくれる、というわけで。飲食店が飽和状態にあるなか、もうこうしたサービスで差別化していくほかないのだろう。とくに若者が、酒を飲まなくなっている(らしい)時代にあっては。

13382fad.jpg 男子(というかおじさん)向けであろう、セクシー女子がサーブする居酒屋「こなつ」も気になっている。キャバクラよりも安上がりにカジュアルに女子と戯れられる、しかもキャバクラよりも露出度高い、ほぼ裸体みたいな女子・・・(写真は「居酒屋こなつのセクシーBLOG」より)。特にチャージがあるわけでもなし、料金が高いわけでもなく、料理がまずいわけでもない(らしい)。店員さんたちの時給も1,500円だそうでそれほど高いわけではない(本当に1,500円かは、わからんが)。
 こういう仕事してどういう気持ちなんだろうと、男たちは女子のトラウマなんかを探りたがるのかもしれないが、実にあっけらかんとしたものなのだと思う。メイド喫茶にしかり、キャバクラにしかり。あっけらかんとして欲しくない、と思うからこそ傷を探すのだろうが。
 デレデレした男たちを観察しに、ぜひ「こなつ」に足を運ぼうと思っている。メイド喫茶でのデレデレはこの夏確認してきたが、黒ひげ危機一髪ゲームをやったり、カードゲームやったり、(失われた青春の!?)女子との戯れを取り戻したいのだなぁ、というのが率直な感想だった。「萌え萌えビーム!!」や「ニャンニャン」を一緒にやらされ、私にとっては辱めにあった1時間であったけど。

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佐久での学会/観光

247712c5.jpg 






























 余暇学会発表で長野の佐久に初めて行ってまいりました。「安・近・短」の余暇が求められている不況下の、「高・遠・長」フェスについての発表、いろいろご意見賜りました。
 宴会では名物の鯉をいただき、とある先生が裏山で採ってきたという松茸をいただき、二次会、そして今回も図々しく泊めていただいた地元の先生のお宅で三次会と続き、すっかり満腹中枢はバカになり、ずーっと何かしら食べておりました。次の日は遠足で、昼食はバイキングだったのでまたも食べすぎ。龍雲寺、上田城、海野宿、小諸懐古園とまわりました。発表というよりも、観光に行ったというかんじの学会でございました。
 帰ってきてから、宿泊させていただいた先生にお菓子を送ったのですが、瞬時にお礼ができる「速い」時代にあって、物を送るという「遅さ」が気になってしょうがありません。おそらく明日、あさってあたりに届くのだろうとは思いますが、「アイツ、礼もないなんて・・・」と思ってるんじゃなかろうかと。

(写真は、学会の会場となった信州短期大学裏にある野原。右側の白い点々は、とある先生が飼っているヤギたちです)

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ファッションのおかしみ7――CLASSY2010年11月号


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「本命の彼女に読んでほしい雑誌No.1!」とやらの、CLASSY 2010年11月号(光文社)


特集:独りよがりの
ファッションじゃ愛されない 誰かのためにオシャレをする幸せ
 
【誰かのためにオシャレをする幸せ】
それは男のコが喜ぶことだけを考えて必死にコーディネートする、いわゆる「モテ服」ではありません。・・・略・・・
たしかに私たちクラッシィ世代はオシャレが一番楽しい時期でもあるけれど、自分勝手が許される年齢でもありません。
付き合っている彼、オフィスの同僚、家族・・・、そんな、周りにいる人たちのことを考えるオシャレこそ大人のオシャレ。
『他者を幸福にすることが、一番確かな幸せである』という言葉がありますが、大切な人が心地よく、そして安心できる服選びは、必ず自分の幸せにも繋がるはず。

【男たちの座談会(28歳~30歳会社員たち)】
「派手すぎるのは引いちゃうかも。柄ワンピースに先の尖ったハイヒールとか(笑)」
「あぁ、たしかに・・・キラキラの服とか、じゃらじゃらのアクセサリーとか、ごてごてのネイルとか」
「普通にキレイにしてくれれば。それだけでオシャレだと思ってしまうものなんだけどな」
「女のコのおしゃれって男には分かりにくいよな。・・・男目線的には、「え、なんのためにそれ着ちゃうの?」って感覚はあるよ」
「・・・女のコが、俺でも分かるオシャレだなって思う服を着てくれたら、ちゃんと自分のことを意識してくれてる気がして嬉しい」
 
【女たちより】
「気ままなオシャレは十分に楽しんできたからそろそろ着たいのは彼のための大人の装い」
 
「誰から見ても彼の特別な人だと分かる、自慢のフェアレディでいたい。今は、そんな幸せな気持ちでいます」
 

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シャル・ウィ・ダンスの夜

途中まで書いてほっぽいておいた記事がいくつもあって、古い話が続きますが、すみません。f0c56a68.jpg 


毎度おなじみ今さらながらの話で恐縮だが、ゴールデンウィーク中に、知人の親戚の伯母さんの社交ダンス発表会にご招待され行ってきた。場所は横浜のベイシェラトンホテル。知人から事前に、ドレッシーな格好をしてこいといわれていたので、「別に私が踊るわけじゃないのに・・・」とブツブツつぶやきながら黒のワンピースを着ていったのだが、あんのじょう、みんなラフな、もっといえばルームウェアのようなお方もいた。この、ヒラヒラドレスを身にまとった演者たちのきらびやかさと、オーディエンスのラフさ(というか冴えなさ、というか・・・)というギャップが、滑稽さをかもし出す。演者のコスプレ感が強調されてしまうので。
 

b278f730.jpg 私たちの席は一番前の真ん中のテーブルで、その中でも私には最も良く鑑賞できる席が用意されていた。まずはご招待いただいた演者である知人の伯母さん(以下、伯母さん)にごあいさつ、知人のご両親にごあいさつ、その他親戚一同にごあいさつ、伯母さんの友人にごあいさつ・・・。毎年親戚が顔を合わせる恒例イベントの一つとなっているようだ。
 私は知人に「この一番良いテーブルを占領するなんて、あんたの伯母さん、ダンススクールでかなりの権力者なんじゃ・・・」と、ダンススクール内の女たちの力関係を想像しつつ尋ねたら、「いやぁ、単純に金でしょう。この席高いから」と返される。ホテルのホールで、コース料理もあり、ビンゴ大会もあり、ちょっと有名なゲストダンサーのダンスもありの5時間に及ぶてんこもりの内容のこの発表会、チケット代は1人1万円はくだらないはずだ。親戚や見ず知らずの私でさえご招待している伯母さんは、この発表会で3分ほど踊るために、10万円以上支払ったことになる。嗚呼、発表会文化ナリ。


5b225a9d.jpg 発表会にはつきものの花束贈呈もあり、伯母さんはもちろんのこと、その先生、そして謎の30代男性生徒さんに贈る分の花束が用意されていた。その謎の男性は、生徒さんたちのほとんどが40代~50代の女性だったなかで一人異彩を放っており、聞けば彼は誰も知り合いを呼んでいないがゆえに、誰からも花束をもらえないので、伯母さんが気をきかせて彼の分の花束を用意したという。嗚呼、日本人ノ儀礼ナリ。
 それはともかく、なぜ私がプレゼンターなのだろう。見知らぬ人にいきなり渡されても謎なだけだと思うのだが・・・なんともかんとも。しかし、親戚一同からの命とあれば逆らえず、「あー変、こんなの変、すっごく変」と思いながら花束を渡したのだった。そのあと喫煙所でタバコを吸っていたら、「ねぇ、あの男の人とどういう関係?」と、オバ様方からのさっそくの詰問である。



786e98fd.jpg プログラムの合間合間には、フロアで好きに踊ってよいフリーダンスタイムがあって、その時間になるとどこからともなく湧いて出てきた大学のダンスサークル所属の男性学生ダンサーたちが、各テーブルをまわり、女たちに「Shall We Dance?」と囁き、女の手を取ってフロアへと導き、女の腰に手を回す。演者もオーディエンスも圧倒的に女性が多く、そして年の頃は40代から60代といったあんばいで、そんな女たちが若い男に身を支えられ、見つめられながら踊るのを見ていて思わず思い浮かべるのは、ホストクラブというか、ハーレクイーンロマンスというか。輸入時から「Shall We Dance?」まで、社交ダンスは強弱はあれどとこか「いやらしいもの」、「いかがわしいもの」として語られてきた。それは結局パートナー(夫、妻)の文化として定着しなかったからである。何十人と生徒さんたちが踊っていたが、夫婦同士で踊っていたのは、たった一組だった。つまり「スワップ」というわけで。
 ただし、そのオバ様たちを誘う大学ダンスサークルの学生たちは、いかにも真面目そうな雰囲気。この年代にはあまりにも健全ないかがわしさでしかないのだ。ただ、「あの男(コ)はけっこう今っぽい感じだなぁ」と思って眺めていた学生は、学生ダンサーであることのしるしである胸元のバッチを、1人ズボンのポケットの横につけていて、他学生との差異化を図っていた。ちなみに私は誘われずで、ちょっとぶーぶー言っていたら(誘われても踊れないけれど)、「そんな一番前で、腕組みしてフロアを睨みつけてる人にチャレンジする奴いないだろう・・・」と言われる。

4253a711.jpg 伯母さんは美容師ということもあるのかないのか、見られる自分に対する意識が高く、とてもきれいにメイクやドレスをまとめていた(ちなみにメイクは、ダンス用品屋チャコットからメイクさんが派遣され、1万円だかかけてメイクをしてもらう、らしい。ロビーではチャコットがドレス販売)。
 しかし、ぎょっとするからだもあった。なぜその衣装を選んだんだ!!と叫ばずにはいられない、腹部だけメッシュ仕様になったドレスをお召しの方がいて、メッシュの内側で何重にもよじれた腹部をフルフルと晒していた。「私はそれでもかまわないのよ!!いいじゃない、こんなおなかだって!!」というメタメッセージが読めなかったので、事故としかとらえられず、目の前でフルフルやられたときは思わず目をそらしてしまった。
 ともかく、パッケージ化された発表会の最たるを見学させていただいた貴重な一日だった。来年も誘ってくれるらしいけれど、その代わり私も踊ることが命ぜられている・・・。

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9月30日の宣言

 ああ、あと数十分で9月が終わる・・・。もちろん煙草値上げを憂いているのである。当然、カートン買いは考えたが、これからも長い付き合いになるのだから(って言い切るのもどうかと思うが)、ジタバタしても仕方がないと、特に買いだめはせず。などと、職場の喫煙所で高らかと宣言したら、「よっ、ウミちゃん、男らしい!」と賞賛される。なんだかね・・・。

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コレクター

931e8790.jpg





























「・・・モノを集めることに尋常でない執着を見出すということのうちには、また格別の意味がこめられている。対象が人ではなくモノであるという事実に対しては、いうまでもなく、自分の意のままになるものを相手とすることで、退行的な安心感が得られるから、という説明が成り立つだろう。・・・
 しかし集めるという行為は、ポジティヴに見れば、確かに自己所有への強迫観念とみなせるのだが、ネガティヴに見ると、その特定のモノがもともと置かれていた関係の剥奪という意味をもっている。モノを自分の下に集めるというのは、そのモノが本来何々のためにあるという、共同社会の了解のシステムを断ち切ることである。
 あらゆるモノは、まったく何の役にも立たない路傍の石ころも含めて、人間のまなざしにとらえられて初めて、「あるモノ」なのであって、それは、必ず人間の共同的な意識の体系の中で、ある位置を与えられている。自分の下に「集める」ことは、個々のものがそのようにして与えられている人間的・共同的な意味を拒否することである」

小浜逸郎 『男はどこにいるのか』

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a2ad472a.jpg 先週、発表の準備でアセアセしていたところに、知人からキング・オブ・コント(コント日本一を決めるテレビ番組)のアナウンスをされて、そんなことすっかり丁度良く忘れていたのに、知ってしまった以上見ないわけにはいかないのだった。今年は、わたくしがひいきにする人力舎(@東高円寺)の芸人が、ファイナリスト8組のうち2組も入り込んでいたのもありまして。シティーボーイズや竹中直人、B21スペシャルらを輩出し、コントに強い人力舎といわれるけれど、まぁコント自体が東京の方が強いからでしょう。ベタベタな漫才を嫌って、ダウンタウン松本も久本雅美も、東京のコント(演劇)に新しさを見たわけですし。
 昨年も人力舎の芸人が優勝したこともあって、2年連続人力舎が勝つかなぁと、業界の政治のことを考えてあまり期待はしていなかったのだけれど、人力舎のキング・オブ・コメディが結局勝ちました(これもまた、去年島田紳助が人力舎芸人殴った事件がからんでるとかなんとかという話もあるけれど、まぁこういうのは必ず出るし、そういうこともあるのかも知れんし、所詮テレビ番組はそういうことから無縁ではありえないのですし、どっちでもいいですが)。もう最後、キング・オブ・コメディが勝つか負けるかの勝負のコントをやってたときは、こっちが緊張しすぎて、逆に笑えず。あああああ、やっぱり噛んだよ~と。こういうとき、野球ファンとかの気持ちがわかる。ごひいきがあるが故の嬉しさと、悔しさ。
 ただ一番面白かったのは、ジャルジャル(吉本)の「おばは~ん」とずっといい続けるやつ。ミニマルミュージックっぽく、じわじわと聴き続けていくことで興奮していくという。オウテカの名曲を思い出した。
 言葉一つで、笑う/しらけると世界が変わる、そこが醍醐味。
 結局ライブで見終わっても、ネットにアップされた動画で確認したりしてしまった、アセアセの週末。

47666a75.jpg お笑いといえば、夏は吉本のお笑いフェス「ライブスタンド@幕張メッセ」にご招待されて、行ってきた。入口では、一般客の列より、関係者の列の方が長かったので、株主・お得意様向けのショーケース的意味あいが強いのかな、というかんじ。「フェス」とあって、運営はロッキングオン。複数のステージ、屋台など、音楽フェスさながらの様相。改めて独特なお笑い大国だなぁ、と。
 会場には託児所もあって、赤子たちがギャーギャー泣いていた。親たちは会場でゲラゲラ笑っているのにねぇ。



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レジャー・スタディーズ

07793b74.JPG 昨日は、観光・余暇諸学会合同大会にて、この夏取組んでいて数日前出来上がったばかりのレジャー・スタディーズの論文集の報告(販売促進)に。2009年から参加してきた余暇学再編プロジェクトの成果の一つである。最初、プロジェクトリーダーに声をかけられたときは、「余暇研究?」ってかんじだったが、余暇善用論や生涯学習論に偏りがちな日本の余暇研究に、ポピュラー文化研究や、カルチュラル・スタディーズの視点を導入したいということだったので、微力ながら参加させていただいた。
 論文執筆者は6人で、その全論文を説明するのはなかなか気を使った。オーディエンスがちょっと少なかったのと、みんなわりと「キョトン」顔だったのが(これは私のせいだが)残念。
 まだまだ議論が不十分であり、なんとか形にしたという面はぬぐいされないのだが、お得なワンコイン500円で販売していますので、興味がある人はぜひご連絡を。ちなみに表紙デザインは私が担当させていただいた。


日本余暇学会・余暇学再編プロジェクト編 
『レジャー・スタディーズ―余暇研究の転回―』

■余暇善用論の系譜―余暇とイデオロギー (薗田碩哉)
■休むことへの寛容―余暇と権力 (山田貴史)
■社会の中の排除機能―余暇と公共圏 (加藤裕康)
■「自然余暇」の生成と危うさ―余暇とエコロジー (高橋進)
■対立から共同へ―余暇とジェンダー (佐藤生実)
■境界を越えて―余暇とグローバリゼーション (宮入恭平)


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『乳と卵』と生理と卵

22c04c9f.jpgtamago.jpg 「体は脱げない」とよく言う川上未映子の『乳と卵』で描かれる、生理時の一連の所作は妙に納得、思わず「ふふ」と、なってしまうものだった。

「わたしは風呂場に行って服を脱いで、パンツについたナプキンを剥がしてじっと見た、血はほとんどついてなく、ティッシュにくるんでから、新しいのを装着してすぐにはけるようにしてバスタオルのうえに置き、浴室に入って熱い湯を浴びた」
「・・・ああ汚したの、めんどい、洗濯の準備、めんどいなあ、風呂場にもって行って水に浸けるの、めんどい、なのでパンツの輪から足を抜いて、抗生物質を定期的に飲んでると体臭がなくなるという話はほんまかな、を思い出してなんとなく臭いを嗅いでみた。そしてそれをまるめてティッシュに包んでから足元に置き、新たにティッシュを手にとっていい具合に四角に畳んで濡れぬよう血を吸うように、指でちょっと押し込み気味に股に挟んで、挟まったままの体勢で丸めたパンツを台所の燃えるゴミ袋まで行って底のほうに捨て、それからたんすのところまで行って生理用の股部のしっかりしたパンツを探して、持って、トイレに戻ってナプキンを棚の上の箱の中から取り出して、股のティッシュを便器に捨てて、ビニルをひっぱりめくって装着してそれをはいた」

 セックスの描写は氾濫しているが、生理時の所作、というのは珍しいのではなかろうか。「生理時の血は湯で洗ったら固まってしまうので水で洗わなければならない」って知ってますか。

 会話のない母娘。娘の言葉は、ノートに書き付けられた言葉。そして、豊胸手術をしようとする母。そして娘は書き付ける。
「あたしにのませてなくなった母乳んとこに、ちゃうもんを切って入れてもっかいそれをふくらますんか、生むまえにもどすってことなんか、ほんだら生まなんだらよかったやん、お母さんの人生は、あたしを生まなんだらよかったやんか、みんなが生まれてこんかったら、なんも問題はないように思える、うれしいも悲しいも、何もかもがもとからないのだもの。卵子と精子があるのはその人のせいじゃなけれど、そしたら卵子と精子、みんながもうそれを合わせることをやめたらええと思う」
そして卵を投げつける。
 エディプスコンプレックスなんていうけれど、娘は母が女である事実にぞっとし、不安になるのです。結局、男にはかなわいんじゃないかと。特に日本ではそうなのかな、普段父母はラブラブではないからに、あたかも母は無性で、父という男に奪われていないと思っているからに。

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紀伊半島をめぐる旅Ⅴ~白浜・大阪、そして新宿~

SBSH0071-2.jpg 計画していた温泉をパスして、白浜の千畳敷へ。長年の海の侵食によって削られた白い砂岩は、例によって数々の落書き――というか落「彫り」――でいっぱいだった。おなじみのアイアイ傘も・・・。確かにここも、僕らの「セカイ」にうってつけなのだが。はかなく無根拠の僕らのセカイを、世界にゴリゴリ書き付ける。
 千畳敷で30分くらい遊んだあと、やはり温泉に入りたくなって、近くの日帰り温泉に寄る。私たちのほかに客は、アラフォー娘と母の2人。娘が母に悪態つき、説教をし続けるのを聞きながら、白浜を臨む露天風呂につかる。そして、ビール。

 まだまだ時間があったので、三段壁洞窟に行くが、洞窟へと下るエレベーターの営業は既に終わっており、その付近を適当にブラブラする。ここも自殺の名所らしい。
 この近くから、大阪行きの高速バスに乗る予定だったため、バス停に移動したのだが、着いてみるとごくごく普通(イヤ、もっと貧弱)のバス停で、なかなか不安にさせられた。はす向かいには、すでに閉鎖されたであろう、観光(文化)センターとおぼしき廃れた建物。入り口付近に植えられた椰子の木風な植物たちと、いやにポップな看板だけが、時代から取り残されてそこに、あった。
 不安をよそにバスは定刻どおりきちんとやってきた。ここから3時間半かけて大阪へと。
【17:18三段壁】・・・白浜エクスプレス・・・【20:59大阪駅】(2,700円)

a951320f.jpg 列車から見た紀伊半島の海岸の眺めも良かったが、このバスでの景色もなかなかだった。とくに、あれは大阪湾の工業地帯だったのだろうか、暗闇のなかで無数に光る工場の光は、ファイナルファンタジーⅦの世界(左写真)を思わせた。
 大阪駅に着いた私たちは、なんだか浦島太郎のような気分になった。たった2日間だったけれど、ほとんど人に会わず、ゆったりとした時間に身をおいていたため、セカセカした都会にドギマギしてしまう。B-GIRLは初大阪だったので、あれこれ見たいところもあったようだが(食い道楽のカニとか・・・)、なんだか気疲れしてしまい、早々と夕食の場所を探す。




SBSH0112-2.jpg あっさりとした食事が続いていたので、こってりと肉を食べよう!ということでホルモン焼屋へ。地下鉄で(たぶん)なんばまで行って、適当にブラブラと歩いて見つけた店に入ったのだが、ホルモン発祥地、大阪を感じさせるスタイルの店だった。私も一時、ホルモン熱に浮かれてあちこち食べに行っていたが、カウンターでくいっと一杯ひっかけるように、あるいは吉野家で牛丼を食べるかのように、ごくごく当たり前に1人カウンターで肉を焼いて食べる、というスタイルは東京では見たことがなかった。よく、焼肉を1人で食べられるか否かが話題になったりし、ある深夜ドラマ(だったと思う)では「大勢で行けばタンとかミノとか周りに気を使って頼まなければならないけれど、1人だと好きなカルビだけ食べられてあー幸せ」なんてつぶやく女子を描きながら、今のお一人様女子というか、ディスコミ若者、みたいなものを提示していたけれど、ここでは1人で網で肉を焼いて食べるという行為が特別ではないんだなぁと。まぁ女子はいなかったですけれど。
 まだ開いていたファッションビル内で歯磨きをして、24時前に深夜バスに乗り込む。初の3列シートでかなりゆったりした座席だったし、疲れているということもあってぐっすり眠る。
【23:45大阪梅田】・・・海部観光・・・【6:30新宿西口】(3,300円)

DSC00938-2.jpg 新宿駅に着き、バス内に携帯電話を忘れて取りに走る、といった失態をおかし、家へ帰るB-GIRLに旅の荷物を託して(!)、私は1人大久保へと向かう。あらかじめ調べておいた、韓国マッサージ&お風呂屋へ行き(女子オンリー店)、ひとっぷろ浴びる。時間があったので、仮眠室とやらに移動してみると、バスローブを着た女性たちが大部屋でマグロのように横になっている。私は空いていたリクライニングソファに座り仮眠を取ろうとしたが、この状態では、携帯電話の目覚ましをかけるのは迷惑だなぁ、と思い(実際、その音に気づかず周りに迷惑かけた経験は少なくない)、ただぼーっと、しかし眠らないようにソファに座っていた。
 8:30頃その店を出て、近くの韓国料理屋で朝ごはん。ビビンバを注文したのだが、朝っぱらから例の無料で出されるツマミ類――キムチやナムル――がいくつか運ばれてきた。朝からこれかーーと思いつつ、何も手をつけないのも悪かろうと思って、そしておなかがすいていたこともあって、キムチは遠慮したが、椎茸のナムルを食べてみる。椎茸は唯一私の嫌いな食材であったのだけれど・・・・・・。しかし、美味しかった。結局全部食べてしまい、そしてその2,3日後に自ら椎茸ナムルを作ることになるのだった(しかし、どんこは今でも嫌いです)。
 そしてそのまま何食わぬ顔で職場へと向かい、夜はライブへと。熊野でのあの時間が嘘のようだ。B-GIRLも最近めでたく職が決まったが、早速の深夜までの過重労働である。B-GIRLにとってこんな旅ができるのは、今度仕事を辞めたとき、かもしれない


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パンクロックの伝説 パティ・スミス

pati.jpg デモクラシー・ナウの「パンクロックの伝説 パティ・スミス」の字幕翻訳をやりました。ちょっと長めですけれど、彼女のユーモアたっぷり、 「私、私、俺、俺」していない肩の力の抜けた力強さを確認できると思います。メイプルソープや、チェルシー・ホテルの話、生い立ち、自身の子どものこと、政治のこと・・・とたっぷりな内容です。
 2002フジロックではヒロシマナガサキ原爆への謝罪をしたというエピソードが有名ですが、謝罪と音楽(アート)の境界線上での言葉に、人は引き付けられるのだろうと思う。
 ちなみに私にとってパティといえば、彼女のCDもいくつか持っているのですが、印象深いのは、R.E.M.とやっているE-bow the letter。私のALL TIME ベスト30、には入るかな?
↓の映像を久しぶりに見たが、マイケル色っぽいですね。色気は重要です。異性に対しての、というわけでなくて。


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紀伊半島を巡る旅Ⅳ~熊野古道・白浜~

SBSH0036-2.jpg いよいよ熊野の山に分け入る2日目は、雨予報を裏切ってのハレ。朝食を食べて8:00に宿を後にし、紀伊勝浦駅からバスに乗って、熊野古道入り口へと向かう。
 バスのなかから眺めた山々は、まるでブロッコリーのようにもりもりとしたフォルムでせり立っている。しばし見とれ、そしてカメラを向けるが、その圧迫感は捕らえられなかった。金髪の外国人の青年がバスに乗っていて、こんなところまで1人で観光かぁ、渋いチョイスだなぁ、と思っていたら、熊野古道のだいぶ手前で降りていった。窓から辺りを見渡すと小学校がある。英語の先生だったのだろうか。
【8:20紀伊勝浦】・・・熊野交通バス・・・【8:44大門坂入口】(400円)

SBSH0040-2.jpgDSC00971-2.jpg 大門坂入口でバスを降り、迫りくる山々、田んぼや畑を見ながら民家の脇を通り、鳥居をくぐって、俗から聖への領域、熊野古道へと突入。一言で熊野古道といっても、さまざまなルートがあって、高野山から熊野本宮大社へと向かう所要3泊4日のコースや、伊勢神宮からのルートもある。われらが選んだのは、大門坂というほんの「さわり」を歩くコース。とはいえ、延々上りの石畳の道である。
 ごちゃごちゃと固まっていたシルバー集団をひらりとかわし、歩けば、人っ子一人いない、シンとした山道。なにやらエロイ「性なる」木などを撮影しつつ歩く。私がネオナチに追われた、道。
 だいたい30分ほど歩けば、広場に出てちょっと一息だが、そこからまた熊野那智大社への急な表参道をひたすら上らなければならない。こんな状況でも煙草が吸いたくなり、ちょうど切らしていたので土産物屋の店員に購入場所を尋ねると、自販機を案内される。タスポ未対応の自販機・・・。聖なる無法地帯。

SBSH0060-2.jpgSBSH0056-2.jpg 熊野那智大社、那智山青岸渡寺、那智の滝などをまわって、茶屋で一服してから、またバスにのり紀伊勝浦駅へ。電車の時間までだいぶあったので、遊覧船にでも乗ろうと思ったが、タイミングが合わず、港をただブラブラと歩く。ホテル浦島に悪態をつきながら。漁がとっくに終わり、相変わらず観光客もいない、静かな静かな港で。
 昼食は駅前の蕎麦屋でまぐろ丼。まぐろの肝(腸?)もいただく。普段ほとんどまぐろを食べないので、美味しかったけれど、特別おいしいかは、?。
 まだまだ時間があったけれど、冴えない土産物屋に入る気にもならず、閑散とした駅のホームのベンチで電車を待つ。ある老夫婦が、チラチラとこちらの様子を伺いながら、ライバル心むき出しに、座席の確保をしようと前のめりになっていたけれど、そんな心配は無用も無用、のホーム。
【10:56那智の滝前】・・・熊野交通バス・・・【11:21紀伊勝浦駅】(600円)
【13:17紀伊勝浦】・・・特急くろしお24号・・・【14:33白浜】(2,900円)

SBSH0107-2.jpg 白浜は大阪・京都の人が良く利用する温泉地らしい。東京人の伊豆、みたいなものか。実際に、千畳敷へと向かうバスに乗ったら、関西からやってきた女子8人グループが乗り込んできた。女の塊にげんなり、そしてぞっとしてしまう私は、男の理論に毒(?)されているのだろうか。たまらないよ、降りるバス停を間違えてギャーギャー騒いでいるのは。キャー、キレーと騒いでるのは。みんなと一緒だから大丈夫、からの傍若無人っぷりは。めぼしを付けていた、これまた海を臨む絶景温泉があったのだけれど、きゃつらも行くと騒いでいたので、やめて、千畳敷へと向かう。きゃつらに左右されるのも、バカバカしい、あまりにバカバカしいのだけれど。
【14:43白浜駅】・・・明光バス・・・【15:20千畳敷】





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女友達

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詰問8 あなたが作品中で執拗に同性愛を話題にすることは、はっきり言ってとってもうっとうしいの。「高校時代のわたしたちの思い出に捧げるつもりで」ってあなたは書いてたけど、わたしには「昔に戻れ」って無理な注文を出されてるような気がするだけよ。実のところ、それが本音なんじゃないの?ノスタルジーに囚われててもいいことはないわよ。あなたは過去を引きずるタイプなのよね。それはあなたの勝手だけど。

答弁8 通俗心理学を援用するなら、あなたがそれほど同性愛の話題を嫌がるのは、同性愛のファンタジーを楽しんでいた過去を抑圧してるからってことになるんだろうけど。わたしのことを言えば、あなたが思うほどノスタルジーに囚われてるつもりじゃないのよ。確かにあなたとわたしを結んでるのは主に、高校時代から二十代前半にかけての思い出だけど。今や同じ家に住んでいても顔を合わせることはあんまりなくって、フロッピーの遣り取りがコミュニケーションの手段なんだものね。あなたに昔に戻ってほしいのかどうか、わたし自身にもよくわからないの。今さら人とファンタジーの交換をしたってそう楽しいとは思えないし。ただ、「言いたいことを言え」っていうことばに甘えさせてもらうと、あんなに楽しんだ昔のことをなかったかのようにしているあなたを〈裏切り者〉って、ちょっと思わないでもないです。

松浦理英子 『裏ヴァージョン』

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紀伊半島を巡る旅Ⅲ~伊勢・紀伊勝浦~

 怠惰なくせに、きっちりしたいという気もあり、旅行記は完成させないといけないと思うのです。
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 予定よりも伊勢神宮巡りが短く済んだので、駅に向かう途中にあった猿田彦神社に寄る。猿田彦は『古事記』や『日本書紀』などにも登場する日本神話の神で、その鼻の長さから天狗の原型であると言われているが、私とBにとってサルタヒコ(あるいはサルタ)といえば、やはり手塚治虫『火の鳥』のなかで、時代を超えてさまざまな形で登場する人物である(また漫画!)。
 猿田彦神社に寄ってもなお時間が余り、次の鈍行が来るまでだいぶ時間があったので、急遽予定を変えて特急に乗ることにした。当初の予定よりも料金は高くつくし、この日の宿泊先である紀伊勝浦にもだいぶ早く着くことになるが、勝浦には温泉もあるし、マグロもあるし(?)で、ここで待ちぼうけしているよりはいいだろうという判断だった。
 伊勢市駅から多気駅へ向かい、そこで海岸沿いを走るワイドビュー南紀5号に乗りこみ、紀伊勝浦へ向かう。景色を眺めたり、本を読んだり、うとうとしたりの2時間20分の旅。当初の予定よりも早めに着くので、さりげなく(そしてしつこく)新宮散策を提案してみるが、即却下される。仕方がないので、3分ほどの停車時に新宮駅のホームに降りて空気を吸う。那智駅の、改札を出たらすぐ白い砂浜の海岸、というロケーションに興奮する。シーズンではないので人もおらず、「セカイの中心」を作るにはうってつけである。
【13:19伊勢市】・・・JR参宮線・・・【13:31多気】(230円)
【14:21多気】・・・JR紀勢本線/ワイドビュー南紀5号・・・【16:43紀伊勝浦】(4.620円)

DSC00940.jpg 紀伊勝浦に到着。シーズンオフの観光地のなんと閑散としたことよ!通行人はほとんどいず、シャッターを下ろしている土産物屋も少なくない。ハデというか俗悪なセンス(!)の看板が多いのが、余計に哀愁を漂わせる。商店街のなかに突如としてあった西洋風のホテルも、ラブホテルみたいな様相を帯びていた。日本の街並みの汚さ(というか、統一感のなさというか、ヤンキーっぽさというか・・・)はしばしば指摘されることではあるが。都会ではキッチュ(「おしゃれ」な空間にあるダサさ)になるのかもしれないが、ここではただひたすら陳腐。 
 駅から5分ほど歩いて、宿に到着、そしてこの日初のビールで乾杯。1時間くらいグダグダしたあと、港(上写真)で船に乗り、少し離れた島にあるホテル内の温泉に向かう。船は無料で乗れたが、入湯料は1,000円と高かったから、まぁそこに乗船料が含まれていたのだろう。海を臨む露天風呂につかる。
 その帰りに、地図にのっていた、徳川頼倫が「帰るのを忘れそうなくらい魅惑的だ」的なことを言ったことからその名がついた「忘帰洞」や、千畳敷を、ぜひとも見ていきたかったのだが、それらはホテル浦島のモノであった。

SBSH0027.JPG 夕食は、勝浦の名物マグロを食べるべきだよなぁ・・・と思いつつ、中華料理屋に入ったのだが、さすが!マグロ料理のメニューがいくつか並んでいた。ギョーザやらザーサイやらと一緒に、マグロのカルパッチョを注文する。マグロの刺身に添えられたクコの実や木の実、皿に盛り付けられたきゅうりの飾り切りのありように、中華料理屋の意地を感じ、じんわり感動していたのだけれど、「どうせなら、お刺身でも食べたいでしょ~。わさびと醤油持ってくるわー」と店員さんに言われ、「そうですね」
と返す。そして、
店員:「これ、ダルマなんだよ」
私:「え?」
店員:「なんか今、ダルマしか店にないらしくて」
私:「・・・・ダルマってなんの話すか」
という会話。だるまのように丸っこい身をしているメバチマグロの子を「ダルマ」と呼ぶらしい。あっさりしたお味。しかし2人には多い量。

 食べすぎでウンウンうなりながら中華料理屋をあとにし、旅館へと戻ろうとするが、道が分からなくなる。暗闇はこんなにも恐ろしかったか、と足早に。一応観光地ではあるが、この時期の客、老人たちはとっくに眠っている。

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テンプレート変更予定

 いろいろと気に食わないことがあり、やはりシンプルなものが一番という思いもあり、ブラウザによってあまりにも見え方が違うのが気になっていたので、テンプレートを思い切って変更します。しばらくは、写真がずれたりと汚い画面になることご了承下さい。
 それにしても、あまりいいテンプレートがないなぁ・・・。もっともっとそっけなくて良いのに・・・。自分で作ればよいのですがね。

紀伊半島を巡る旅Ⅱ~名古屋・伊勢~

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  せっかく行くのだから色々と見て回りたいのはやまやまだったが、制限時間2日間で紀伊半島を一周するとなると、電車の本数もあまりないということもあり、時刻表に合わせてスケジュールを組まざるを得なかった。まず移動があって、接続などで空いた時間に観光を埋め込んでいく、そんな感じで、中上健次の生誕地である新宮へ行きたいという当初の私の希望も、スケジュール担当者B-GIRLにあっさりとリジェクトされた。そんな5月下旬の駆け足の旅は、夜行バスから始まる。
 【23:50新宿西口】→ツアーバス(アミイファクト)→【5:30名古屋駅周辺】(2,800円)

47f91fa4.jpg 朝、名古屋とくれば、当然期待されるのは「モーニング」とやらだが、5:30の到着はあまりにもモーニングが過ぎる。喫茶店がボチボチと開きだす7:00にわれわれは名古屋を発たなければならず、泣く泣く24時間営業のデニーズで朝食をとった(左の朝食セットにコーヒー飲み放題が付いて650円ほどで、とてもありがたくはある)。
 客がほとんどいない店内では、昨夜沼津から名古屋へと戦場を移したばかりのキャバクラ嬢と、名古屋界隈のキャバクラのホールとして働き、キャバクラ/クラブ(飲み屋の方である)事情に詳しく、彼女のように名古屋に流れ着いたキャバクラ嬢の世話をこれまで幾度とやってきたらしい、胡散臭げな男が大きな声で話をしていた。今年の3月に歌舞伎町では、給与未払い・厳しい罰則・セクハラなどを訴える「キャバ嬢デモ」が行われたが、そのキャバ嬢も煮え湯を飲まされた過去があるらしく、熱心に男に相談をしていたが、その男が信用できるのかはわからない。名古屋に数あるキャバクラ/クラブ街の勢力図、家賃事情など、彼らの会話がこの旅での唯一の名古屋体験だった。
  スケジュールどおり、7:11発の松坂行きに乗り込み、最初の目的地である伊勢市駅へと向かう。通勤・通学人で混み合った車内で、地元の高校生たちのゆっくりとした名古屋弁での会話を子守唄に、しばしまどろむ。
 【7:11近鉄名古屋駅】→近鉄名古屋線→【8:25伊勢中川駅】→近鉄山田線→【8:48伊勢市】(1,410円)


「この伊勢で居た間中、私が考えつづけ、自分がまるで写真機のフィルムであるように感光しようと思ったのは、日本的自然の枠でもある神道と天皇のことだった。いや、ここでは、乱暴に言葉を使って、右翼と言ってみる。伊勢市にはいり、模造花をたくさんつけて走り廻るバスやタレ幕のことごとくが、神社に関する事ばかりだったのを見て、私は突飛な発想かも知れぬが、この日本の小説家のすべての根は、右翼の感情にもとづいていると思ったのだった。現実政治や団体としての「右翼」ではなく、そのまま何の手も加えないなら文化の統(すめ)らぎであるという天皇に収斂されてしまう感性の事である」(中上健次『紀州―木の国・根の国物語』)


49c723d2.jpg 伊勢市に降り立ち、最初の目的地、伊勢神宮へと向かう。もともと皇室が皇室にとっての神を拝む神社だった伊勢神宮は、しだいに公家や武家、そして庶民にも開かれるようになる。江戸時代に入ると交通網の発達や社会の安定も相まって、全国からさまざまな人が参拝にやってきて「お伊勢参り」が一大ブームとなったが、その目的は信仰というより遊興、あるいは最新情報の交換にあった。しかし、明治期に入ると大日本帝国により伊勢神宮は国家神道の頂点と位置づけられ、ブームは失速、再びものものしいものになる。現在では(いちおう)国から分離しているが、ものものしさは健在で、一般客は白い布がかけられた門の前までしか行けず、本殿が拝めない。井上章一著『伊勢神宮―魅惑の日本建築』(2009)の確認なぞのぞめない。しかも、その門の下あたりに賽銭を置くスペースがあるのだが、横には制服を着たガードマン(神宮職員)が目を光らせ、参拝客たちの一挙一動を見守っており(写真撮影も禁止である)、なんだか気分が悪くなる。

e4a8055b.jpg 外宮、内宮と回った後、お伊勢参りの目的の中心であったであろう門前町「おはらい町通り」、そしてあの赤福が作り出した「おかげ横丁」へゆく。「お伊勢参り」の頃の年間200~400万人という参拝客数(人口2500万~3000万に対して)が、1970年代には20万人と激減してしまったのを受けて、赤福の年商分に当たる140億円をかけて作られた「小さな町」(入場料はない)。2007年の入場者数は400万人近くにのぼったようで、観光地再生プロジェクトとしては成功、と言えるのだろう。いかにもな演出に日光江戸村を思い出してしまったが、いち和菓子屋が、行政からの補助金なく自己資金でここまで作り上げるのは、なかなかできることではないだろう(まさかこの費用を捻出するために偽装していたわけではあるまいな)。
 そのおかげ横丁内の飲食店で、名物伊勢うどんを食す。たまり醤油に少々だし汁などを入れた濃いつゆの中に、全くコシのない太い麺が入っている。徹底的に柔らかくするため、なんと麺は1時間ほど茹でるのだそうだ。この柔らかさの由来は、「伊勢参りに引っ切り無しに来る参拝客にすぐ提供できるよううどんを常に茹で続けなければ間に合わなかった為」説が有力らしい。茹で置きせざるをえないから、いっそのこと「柔らかさ」をスタンダードにしてしまえ!ということだろうか。まずくはなかったが、気分はまるで病人、である。

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紀伊半島を巡る旅Ⅰ~プロローグ~

7d92c36b.jpg    
 私が実家に出戻り、カオス状態になっていた部屋を片付けてやっと生活が落ちつき始めた頃、24時間働くリゲイン女で朝も夜もほとんど顔を合わせることのなかった隣のB-GIRLが、なぜだか何日も家にいる。晩御飯を用意したり、私の洗濯物をたたんでいたりして気味が悪かったが、ろくに休暇も取れず家に帰れずに何年も働きづめだったから、これぐらいの休みはまぁ当然だろうと思ったし、何とはなしに理由を尋ねても、Bは曖昧な答えを返すだけだった。Bが会社を辞めたとはっきりと知ったのは、彼女が洗濯物をたたみ始めてからずいぶんたっていた。
 そんな久しぶりに時間もでき、確定申告で数十万円戻ってきたBが、本格的に次の職探しに取り掛かる前に、どこか旅行に行きたいと言ってきた。いろいろと作業が立て込んでいる時期であり、2,3日といえど何もできないのは後で泣きを見ることになるだろうなぁ、とわかっていながらも、その誘いに乗ることにした(そして帰ってきてから、実際泣いた)。
 
dedbc90a.jpg 行き先は近場の海外も含めて数箇所挙げられたが、なかなか互いの興味が重ならず、もうどこでもいいしなんでもいいやという気分にもなったのだが、突如、熊野が候補地として思い浮かんだ。2人とも、小学生の頃から読んでいる田村由美の未来戦国漫画『BASARA』で描かれた熊野のエピソード(熊野古道歩き、捕鯨→これは今熱い話題だが)に馴染みがあったというのもあるし、熊野出身の小説家である中上健次の作品をいくつか読んでいて、あの神々しくて暴力的な「性/聖」なる山々の風景に思いをはせてもいたからだ。
 というわけで、行き先はとりあえず熊野古道という、なんとも漠然としたものに決まった。もろもろの計画は時間のあるBにまかせたが、海と山に挟まれてわずかに平地があるだけの熊野一帯は、アクセスが非常に悪い。来た道を戻るか、半島を一周するしかないのである。名古屋から入り、大阪に抜けることにした。


「半島とはどこでもそうであるように、冷や飯を食わされ、厄介者扱いにされてきたところでもある。理由は簡単である。そこが、まさに半島である故。
 紀伊半島の紀州を旅しながら、半島の意味を考えた。朝鮮、アジア、スペイン、なにやら共通するものがある。アフリカ、ラテンアメリカしかり。それを半島的状況と言ってみる」(中上健次『紀州ー木の国・根の国物語』)

 
 ところで、旅に出る前日におかしな、そして恐ろしい夢を見た。私はなぜかネオナチに追われる身で、山の中を逃げ回っている。そこは熊野である。きゃつらは小型ヘリに乗り込み空から私を探している。突如頭上にヘリの「ドドドドドドド・・・」という音が響き渡って慌てて身を隠したり、ある民家で一息つかせてもらっているところに、二階の窓から爆弾を放り込まれ命からがら脱出したりなど、ハリウッドさながらの逃亡劇を繰り広げていたが、ついに前後からネオナチのヘリに挟みこまれてしまう。そこで死にたくない私は右手を挙げて、「ハイルヒットラー!」と言ったのだ!!あまりの、自分の恐ろしさに、飛び起きる。しばし心臓がドクドクと鳴る。
 ところで、舞台が熊野というのはわかるが、ネオナチは何なんだろうと考えていた。「前の日に『アドルフに告ぐ』でも読んだんじゃない?」と言われるが、そんな事実はない。知り合いにこの夢の話を何度もし、「ネオナチ、ネオナチ」と繰り返しているうちに、やっと気がついた。そう、熊野の地名の一つ、「那智」である。なんとも単純で、恐ろしい変換をしてくれる、夢って奴は。 

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